【イタリア特集】トスカーナの北、ヴィッキオのアグリツーリズモに泊まる


チンクエ・テッレから列車で移動すること、3時間、フィレンツェに到着。アルノ川に沿って北に行く列車に揺られてさらに1時間、ヴィッキオ(Vicchio)と言う町が次の宿泊地。このローカルな列車、あの大きなフィレンツェの駅を、奥の奥のそのまた奥くらいにあるホームから乗り込むんだけれど、旅行カバンをひいて歩いたら暑さにすっかり参ってしまいました。
ヴィッキオの駅は、駅だと気がつかないくらい何もなくて、他の町並みに溶け込んでるんです。列車は1時間に一本。券売機は壊れているし、時間通りには来ないし、イタリアらしさ(笑)を肌で感じられる駅です。この写真はヴィッキオのちょっとした町の風景。
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そのヴィッキオ駅から、並木が美しい坂を上がり、町の中心地に出てしばらく行った丘の上に、今回の宿泊地「Montelleri(モンテッレリ)」があります。ここはアグリツーリズモと言って、アグリカルチャーとツーリズム(モ)を足した言葉で、農家が経営するB&B、そこにレストランが付いている宿泊施設を言います。このアグリツーリズモは、イタリアでは各地にあるようですが、このトスカーナには特に数多く見られ、施設によっては、農業体験や料理教室があるよう。そんな農村暮らしと、おいしい食べ物を求めて、フィレンツェから離れた片田舎を選んでみました。
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歩いて数分の所に、周囲20分ほどの小さな湖「モンテッレリ湖」があり、トスカーナの丘陵地帯のステキなオアシスになっています。流れ込む川も、流れ出す川もなく、水面は穏やか。水鳥と小さな虫たちばかり。
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朝焼けのモンテッレリ湖。湖の端は朝靄で包まれていて幻想的。写真の技術がなく、朝靄の写真を撮ったら温泉のようになってしまったのでお見せできないのですが・・・。
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高台に登って、湖面や牧草地を照らす夕焼け。日が沈むと涼しい風が吹き始めます。
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ここでの宿泊の目的はなんと言っても食!ここの看板メニューを数日かけて食べ尽くすつもりできました。メニューはこんな感じで英語はなし。iPhoneに入れていったイタリア語辞書で引きつつメニューをチェック。それにしても安い。チンクエ・テッレの観光地価格が嘘のよう。
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前菜は、トスカーナのアンティパスト5.5ユーロ。その1皿目はハムやサラミの盛り合わせ。どれも当たり前のようにウマイ。塩加減は少しきついが、ワインにはよくあう。手前のラード、京橋の東京バルバリで食べておいしかったのを思い出した。この店の安くてウマイ赤ワインがすすむ、すすむ。1リットル8.5ユーロ、1/2リットル4ユーロ(なぜ少ない方が安いのか不明)。
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アンティパスト2皿目は、ズッキーニときのこ、ニンニクのマリネとオリーブ。今年、両親から大量のズッキーニをもらった時に、焼いたズッキーニをマリネにすると言うのをクックパッドのレシピでやってみたが、これがまたおいしかった。
ズッキーニ、ホントにおいしいよなぁ。
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3皿目はブルスケッタ。レバー、トマト、きのこの三種。どれも驚くほどウマイという表現ではなく、当たり前のようにウマイという表現がぴったり。気取っていなく、食卓に並ぶような手軽さ。3皿で5.5ユーロの価格もスバラシイ。これだけで延々ワインを飲んでいたい。
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チンクエ・テッレで魚ばかりだったので、肉々しい肉が食べたかったんだ。だから、この店のおすすめのホロホロ鶏やうさぎ肉は後に回して、牛肉を喰らうことに決めた。メニュー上では「Butteca alla fiorentina」32ユーロ/キロ。量が多いのは前回フィレンツェに訪れた時に体験済みだったので、おそるおそる量を聞きつつ、少なめに頼めないか聞いてみる。結果は惨敗。小さくても800グラム〜らしい。頼んだ一番小さい800グラムの肉がこれ。
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その肉を、ざくざくと切る。表面は焦げ目がかなり付くほど香ばしく焼き上がっている。
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中はまだ赤く、肉汁がたれると言うより、噛みしめた時に肉のうま味がにじみ出ると言った感じ。シンプルな塩胡椒のみの味付けがこれまたウマイ。焼き肉より、ステーキより、すき焼きより、肉を食べている実感がわき出る。このアドレナリン、このトスカーナの地で食べるからこそ。
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オープンの19:30からひっきりなしにお客は来て、外の席は満席。この日だけと思いきや、滞在中毎日満席だった。地元では人気の店なのかな。2人で来る人は少なく、家族三世代で来るような団体が多かったよ。写真の奥の棟が私が宿泊した建物。1泊朝食付きでダブルルーム65ユーロだから安い。クーラーがないのが痛いけれど、夜は20度くらいに冷え込むので窓を開けていればそんなに暑くはない。
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デザートはとなりのアメリカ人親子にアドバイスをもらい、プリンを選択。素朴なうまさがいい。
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次回は、フィレンツェで車を借りてトスカーナの南に向かいます。
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Montelleri
Via dei Pini 1-50039 VICCHIO Firenze
39-055-844-8638


3 Comments on "【イタリア特集】トスカーナの北、ヴィッキオのアグリツーリズモに泊まる"

  1. さんぽ より:

    800gのお肉!?[E:coldsweats02]
    そんなの出てきた日には他の料理が食べられません(≧m≦。)
    そういえば思いだしたよ、昨年末NYに行った時に出た、ありえないくらいのパンにありえないくらいのシーザーサラダ、それにお肉までなら何とかよかったんだけれど、調子に乗って頼んだサイドメニューのブロッコリー2個出てきましたよ。ええっ、日本サイズで言うところの二株ってヤツですか?σ(≧m≦*)
     
    それにしてもうらやますぃ〜、
    イタリア人のウェイター?ウェイトレスさん?に大してリクエストしたり、アメリカ人の親子からアドバイスをもらえるなんて…。
    オイラ全く話せません。。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。 でも、一人でNY行ってきましたけど(^^;ゞ
     
    それ以上にステキな風景。コレだけでお腹いっぱい。 はいっ、ウソです[E:happy02]

  2. すっちー より:

    ブルスケッタも肉もシンプルに美味そ〜う。あっ!プリンもいい感じ。食い〜たい。

  3. Pochi より:

    >さんぽさん
    さんぽさん、いろんなところに行っていますよね〜。うらやましい。大曲は私も行きたかった。あのお肉は本当は大人数で行った時に食べるものですよ。あ、私の英語はホントひどいです。。。でも来週からはじめて英会話を習うことにしました〜。
    >すっちー
    そう、シンプルにうまいんです。その通り。

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