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【トスカーナの旅その8】オルチャ渓谷の有名な写真ポイントその2「La Foce」

この場所もオルチャ渓谷ではとっても有名なポイントで、宿のお姉さんに絵葉書を見せて場所がわかりました。どうもLa Foceという総合宿泊施設のような場所の一角にあるらしく(すごい広さでとても敷地内とは思えない、公道走っているし)、この糸杉沿いの山道の先にはアグリツーリズモがあるみたいです。La Foceに向かって車を走らせていたらそれらしき景色があったのですぐに分かりました。

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うーん、でもこの季節は大地が緑ではないのでぱっとしない。

 

もうちょっと角度がほしいのだが・・・。そして電線があるのが気に入らない。

 

上の展望台より。でも憧れのこの地にこれただけで満足。次に来るなら4〜5月かなぁ。

 

 

このすぐとなりには、フジツボのような奇岩が広がります。なんだこれ?

あの糸杉の道から振り返ると、まぁるく刈った松の木。青い空に映えます。

 

写真集より。やっぱりよく見ると電線はあるのね。ひなげしの花が咲いた頃はキレイだろうに。

 

 

この写真、よく見るとさんざん文句言いながら撮影した高台の展望台からのポイントだ。意外と悪くなかったのかしら。いや、この写真もいまいちだ。

 

つまり、どこを向いても絵葉書のような写真が広がっているわけなんですよね。

 

季節を変えてまた行きたい!もっとワイン三昧したい!何にもしない時間を過ごしたい!

【トスカーナの旅その7】オルチャ渓谷の有名な写真ポイントその1「Chappella di Vitaleta」

3年前にオルチャ渓谷に訪れた時は、インターネット常時接続ではなかったので、有名な写真ポイントを紙の地図に落として各所回ったのですが、時間もなくてまわれませんでした。そもそも日本でオルチャ渓谷はほとんどしられていないので情報は少ないのですが、どこにいってもインターネットが繋がってgoogle map を見れるのはほんとに便利でした。いやーでも、砂利道の急勾配でドキドキするシーンは何度かありましたが、ベンツのパワーに助けられました。ベンツってすごいのね。

今回はそのオルチャ渓谷のどまんなかに泊まっているわけで、毎朝、毎夕、いつでもすばらしいランドスケープが広がっている贅沢な場所なのです。

この小さなヴィタレータ教会はこのあたりのお土産物屋やタバッキに行っても必ず置いてある絵葉書の写真になるポイントで、前回の旅ではその場所を見つけられませんでした。今回はなんと宿の窓から見えたんです。

 

興味がある方はぜひこの地図を頼りに行ってみてください。チャペルの前までは車で行けません。途中からは15分ほど歩きます。いや、でももしも他の人が写真をとっているんだとしたら車が入らない方がいいし、柵を作ったのは正解かも。


より大きな地図で Chappella di Vitaleta を表示

小さな教会と倉庫のような建物の周りには、景観を意識して植えた糸杉やまあるく刈った杉だけ。青い空が目に痛いほどです。

 

ざくざくと今は何も植わっていない畑に入っていって撮影。粘土質なんだけれど、乾ききって土はホロホロ、大きな石もゴロゴロしています。

 

上の写真の右の木だけを撮影。美瑛では●●の木なんて呼んでしまいそうな木ですけれど、誰もいません。

 

 

この有名なチャペルは私達のIl Gigoの別館の窓からも見えました。最初は気が付かなかったんですけれどね。これは夕焼けの時間。チャペルにだけ陽が当たっています。

 

 

こちらは朝焼け。この丘をサーモンピンクに染めます。

 

 

その丘の向こうに気球が上がった!あの大きさだとかなり向こうのほうなんだろうなぁ。調べたら150ユーロでした。でもこの高原をドライブしていると、高いところから一気に降りる時がよくあって、特にモンテアミアータ(アミアータ山)を下るときはまるでグライダーで降りているみたいだった(乗ったことないけど)。いらんいらん、気球なんて乗らなくても気球気分を十分味わえるよ、この渓谷は。

 

 

写真は私の持っているトスカーナの写真集より。この写真はかなり遠くからズームでとっているんだね。でも私の写真のほうがいい気がするぞ!

 

 

みんなこのオルチャ渓谷にグッと来ませんか?

次も有名写真ポイントをお伝えします。

 

【トスカーナの旅その6】Il Rigoの食事とペコリーノチーズ。それにモンタルチーノのワイン。

トスカーナの旅も5日目。オルチャ渓谷内のサン・クイーリコ・ドルチャ近くの「Il Rigo」の宿泊は2泊です。繰り返しになっちゃうのですがこの旅はアグリツーリズモと呼ばれる農家民宿にばかり宿泊しています。ここも本館の裏手には農家の人たちの家や作業場があり、民宿だけの営業ではないようですが、若い人が営業する流行りのアグリツーリズモのようで、無駄なものはなく、しゃれています。建物も新しく建てたものなのか、以前あるものを改装したのかはわかりませんでしたが、いずれにしてもそんなに古くないアグリツーリズモのようです。

街と街(村と村の方が正しいかも)を結ぶ幹線道路から一歩はいると砂利道で、まったくの農道です。昼間は車の少ないこの道のトレッキング楽しむ人が多い様子。その砂利道からはわかりやすいように糸杉が植えられ宿へと続きます。

中庭があり、とってもステキな空間。

 

 

朝食は典型的なイタリアの朝食。できれば淹れたてのカプチーノを飲みたかったな。

 

 

ハムやサラミはどこでもほんとうに美味しくて、となり町ピエンツァのペコリーノチーズが定番でした。シンプルだけどおいしそうでしょう?

 

 

これは翌日。ブラッドオレンジジュースが好きなだけ飲める朝食って幸せ。

 

 

初日の夜は、となり町のサン・クイーリコ・ドルチャの音楽祭が最終日で、この宿が打ち上げの場所に。私達の食事もこの打ち上げのブッフェに参加しました。いやいや、なんか陽気なイタリア人に、サン・ガルガノという屋根のない教会を薦められて楽しかったよ。

 

 

前菜は、ハムやサラミやペコリーノチーズ。スープ、思い出せないぞ。

セカンドはジャガイモのニョッキ、豚ひき肉をローズマリーで。シンプルで真似したい味。

 

メインは、チキンをほろほろに煮たもの。付け合わせが秀逸。ズッキーニ、ほうれん草、セロリをそれぞれにんにくでくたくたに炒めたもの。乳化するまで炒める技はパスタ以外のこういった付け合せでももっと使ってみよう。

 

 

二日目。そうそう、この宿と次の宿は夕飯はワンメニューで決め打ち。ここは23ユーロでした。前菜は、ペコリーノチーズを載せてトーストしたものにアクセントでローズマリー、それにハチミツ。この羊の乳で作ったペコリーノチーズうまいなぁ。熟成度合いで風味も違って、熟成が浅いものはこんなふうにトーストするとおいしいね。

 

今日のセカンドは、白いんげん豆とほうれん草、セロリ、たまねぎ、トマト、パンなどが入ったミネストローネ。動物性なものが入っていなく、野菜のみの味があまくてとてもおいしい。これは自分でもやってみよう。

 

メインは、ローストポークに玉ねぎのソース、それにジャガイモをローズマリーとオーブンで焼いたもの。

 

ワインは、となり町モンタルチーノのセカンドである Rosso di Montalcino でLA GERLAのもの2009年。もちろんブルネッロのほうがおいしいんだろうけれど、気取らないこんな食事ならセカンドのRossoで十分で、あまりにもおいしくて陽気になってしまいました。宿で飲んでも12ユーロ、安いよね。DOCです。あーー、こんなワインが12ユーロで飲めるんだったら毎日飲みたいぞ~。

 

とはいえ、本館から別館の徒歩10分以上街灯なしを歩いてくる人はいなく、みんな飲酒運転。新月のこの二日間、私たちは手で回すと点灯する災害時用のライトを借りてくるくる回しながら帰りました。みんな飲酒運転は良くないぞ!二日目、途中乗せてくれたドイツ人カップルありがとう。

 

 

チェックアウトしてから、車で30分ほど先のワインで有名なモンテプルチアーノに向かうんだけれど、その道すがらにあるペコリーノチーズの直売所に行って来ました。後々調べてみるとペコリーノチーズって他の場所にもあるんですね。これはペコリーノ・ロマーノではなく、ペコリート・トスカーノのことで、このあたりではチーズといえばピエンツァのペコリーノチーズだらけでした。ここで買って来ました。

 

 

ペコリーノチーズは一番下段で、一番右が一番熟成していて、左になるほど熟成が浅いように置いてありました。値段はどちらもおなじで、キロ15.2ユーロ。私は一番熟成の浅いタイプを半分、約0.5キロ買いました。塩が甘くてそのまま食べてもさっぱりしているし、サラダに入れたり、上の前菜のようにトーストしてもいい。使い方はいろいろで面白いなと思いました。

 

 


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場所はここなので、車の方はぜひ行ってみてください。シエスタありますので、午前中がオススメです。

 

そういえば部屋のことを書かなかったのですが、別館の部屋は、ステキな眺めの窓がある寝室と、シャワーとビデとトイレのあるちょっと広めのバスルーム、共同のダイニングがひとつある作り。一泊110ユーロ。本館より別館が断然おすすめです。

【トスカーナの旅その5】オルチャ渓谷のどまんなかの宿「Il Rigo」に泊まります

サン・ジミニャーノを後にして南にある宿へ。約一時間半のドライブです。このあたりも随分とトスカーナらしい風景ではあるのですが、シエナを超えて下道に入ると風景は同じ丘陵地帯でありながら一変します。


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その一変する風景はオルチャ渓谷に入ったからです。ここトスカーナの世界遺産といえば、

  • フィレンツェ歴史地区
  • ピサのドゥオモ広場
  • ピエンツァ市街の歴史地区
  • サン・ジミニャーノ歴史地区
  • シエーナ歴史地区
  • オルチャ渓谷

ですが、このオルチャ渓谷だけ古い建物や街並みではなく「渓谷」です。渓谷といっても自然遺産ではなく文化遺産。日本人が想像するような渓谷ではなく、なだらかな丘陵地帯で、私はわかりやすい表現として十勝平野や美瑛の100倍と言っています。どんなふうにすごいかって、植える木の種類、植える場所が景観を意識しているので、声を上げてしまうほどの絶景がずっと続くのです。だからシエナから南のドライブは楽しくて楽しくて仕方がありません!そんなオルチャ渓谷のどまんなかに私達のアグリツーリズモ(農家民宿)があり、町とは離れた丘陵地帯のどまんなかにあります。この写真の真ん中の建物が今回泊まる「Il Rigo」の本館。

 

で、私たちは別館で、車ならすぐのところにぽつんと立てられています。車ならすぐw。右の上にあるのが本館、左の端にあるのが別館。これはかなり遠くから撮影しています。今撮影している場所から宿へまっすぐに行ける道はありません。このあたりをドライブしてみるとよくわかるのですが、このあたりはこんな感じのアグリツーリズモくらいしか宿がありません。町はそもそも点々としかなく、そこにホテルのようなものは少しありますが、ほとんどの旅行者は車で来ているので、こうした渓谷のどまんなかに泊まります。それでもここはど真ん中すぎるくらいのど真ん中。

私達の別館から見える景色です。奥に見える山はMonte Amiata。西日の当たるこの時間は、ゆるやかなこの大地でも影ができてベルベットのよう。

サーモンピンクに染まる大地。牧草の刈り取りも終わっていて、粘土質の大地が広がります。

 

北側は写真ポイントでも有名な「Chappella di Vitaleta」。部屋の窓の真正面に見えます。今だから絵葉書にもある有名なポイントだとわかるのですけれど、角度が違っていて最初はわかりませんでした。

翌朝早く、そのチャペルの向こうに気球が上がった!

朝もやもステキです。夕暮れより朝もやのほうが好きなんだと感じました。朝は冷えます。でもその冷え具合が心地いい。

一番近い町は、丘の上にあるサン・クイーリコ・ドルチャ。

 

夕暮れに物思いに耽るさちえさん。

 

夕食はたいていどこも20時から。着いてから4時間近くあるのでビールでも飲んで、お互い思い思いにぶらぶら。今回の旅は一日に一つ予定があるかないかなので、早く帰ってきてビールを飲み、ゴロゴロして、シャワーを浴び、化粧もしないで夕飯を食べに行く。お腹が膨れて帰ってきたら寝間着に着替えて、歯を磨いて寝るだけ。だから朝は早く目が覚める。だいたい5時くらいに一度起き、新月の真っ暗な夜空に星を眺め、もう一度うたた寝。朝陽が上るころにもう一度ぶらぶらとカメラを持って散歩に行き、ボケーッと過ごす。

 

 

夏休みですから~。次は、ここの宿の食事です。

【トスカーナの旅その4】サン・ジミニャーノは白ブドウの畑が一面に広がる塔の町

旅は3日目。いよいよフィレンツェを出発しオルチャ渓谷をめざします。フィレンツェの宿を出たらシエナ方面へ続く高速道路を南下。この道路、片側二車線だけど無料なので料金所もなく、とっても走りやすいのです。途中、塔の町で有名な世界遺産「サン・ジミニャーノ」によりました。ここまで信号は2つくらいしかなかったな。交差点はほとんどくるくるまわるタイプなのです(凱旋門の前みたいなやつ)。

今回この地を選んだのは、2009年に一度訪れ不完全燃焼に終わったから。不完全燃焼とは、もっと時間をかけてゆっくりといろいろな良い写真ポイントを探したかったんです。トスカーナのワインももっと飲みたかった。だから今回さちえさんともう一度ここに行けたのは本当にうれしかったです。

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サン・ジミニャーノは小一時間で到着。宿のおにいさんは「30分くらいじゃない?」って言っていたけれど、イタリア人の飛ばす運転ならば確かにそうかもしれないな・・・。ここから先のトスカーナの町や村は大抵が丘の上にあって、遠くからでも見えるし町からの眺めが逆にいいのです。たぶん山城なんだろうな。町は城壁で 囲まれているのですが、住民以外の車は入れないようになっていて、駐車場は城壁の外にあることが多いです。ここサン・ジミニャーノもぐるっと巻いて奥の駐車場へ。駐車場はせまくてカーブもきついので午前中の訪問がおすすめかも。チケットの駐車券は精算機で精算で出口で支払えないので注意です。

このあたりの町は狭いので地図がなくてもなんとなく中央広場にはつけるものです。ボケッと時間をかけて小道を散策するのがおすすめ。観光客は多いけれど、日本人はちらほら程度しかみかけません。日本人が少ない街は変な日本語で売りつける店がないからいい、ほんといい。そして田舎はそもそも売りつけようとしないからいい、ほんといい。

 

 

で、一番高い塔に登れるらしいのでトライ。5ユーロくらいだったかなぁ。高所恐怖症の私は下が透けて見える鉄の階段が恐ろしくて恐ろしくて、心臓がバクバク。止まるとおかしくなりそうだったのでひたすらグルグルと登ります。最後は鉄のはしご。上まで行くとこんな景色が待っています。

今考えるとこの先の丘陵地帯よりずっと緑が多い。ここはヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノという白ワインがとても有名なので白ブドウの畑が広がっています。

 

吹き抜ける風が気持ちいい~。他の塔も眼下に見えます。

 

町の住人の干す洗濯物ですらステキな景観の一部。こういう明るいオレンジの壁ステキだな。干してあるタオルもオレンジだから、このおうちはオレンジをメインカラーにしているのかなぁ。

洗濯物はこの手のタイプのロープでくるくると回して横に移動させながら干すみたい。

NHKの街歩き番組「世界ふれあい街歩き」にこの街が登場した時にこの広場でぼけっとすわっているおじいちゃんを撮影していたけれど、ホントにたくさんいた。このおじいちゃん、かわいいの。ぬいぐるみみたいな犬もかわいいけれど、おじいちゃんの方がかわいい。

 

そうそう、この町の白ワイン「VERNACCIA DI SAN GIMIGNANO」はとっても有名でDOCGに格付けされています。赤も白もDOCGに格付けされているトスカーナはすばらしいね。 I MOCALIという生産者のリゼルバ!2009。帰ってから飲むのが楽しみだ~。

町の中に手織りものを売っている店でマフラー購入。40ユーロだったかな?メリノウールらしい。その場でおじさんが編んでいたよ。さちえさんはオレンジを購入したのでおそろいです。しっかし、どこで買い物していても私達の趣味は似ている。

 

次回はサン・ジミニャーノを出発し、宿のあるサン・クイーリコ・ドルチャを目指します。