【バスクへの旅その2】サン・セバスティアン「GOIS ARGI」の立ち飲みバル 10点


バスク初の街は、スペイン側最大の街San Sebastian(サン・セバスティアン)。海沿いのリゾート地で小さな旧市街地に100件以上ものバルが軒を連ねていたり星付きのレストランが密集していたりと美食の街として有名。日本からやっとついたのが夜の9時半ごろだったのだけれど、さっそく市内バスで旧市街地に向かいバルへ。市内バスは一律1.4ユーロでたくさん走っているのでとっても便利。24時間周遊券が12ユーロであるみたいだけど、その都度払ったほうがお得みたい。

バルについては数年前の雑誌「旅」やツイッターで出会った人に教えてもらい、たくさんある店の中から滞在中3軒4回まわることができた。この「GOIS ARGI(ゴイスアルギ)」はあまりにも安くておいしかったので2回行った店です。一回のバルはふたりで1杯ずつ飲んで、ひとり2品ずつくらい食べて10ユーロちょっと。高くても15ユーロ程度。胃袋の小さい日本人は量を調整できるので合うみたい。

ここではみんな白ワインはチャコリと呼ばれる大衆ワインを飲む。発泡を抜くためにこんな風にして高いところから注ぐのがかっこいい。このチャコリ、地元で90%は消費して外にはでまわらないそう。この店ではたったの2ユーロ。町の酒屋で2瓶ついつい買ってしまったけれど、7ユーロ程度ととっても安かった。シードルもこの地発祥のお酒。


店の外まで人が溢れかえっていて、おしわけおしわけ入っていって、無理やりカウンターを陣取った。注文の仕方も流儀もわからないまま、指差しと隣のスペイン人のアドバイスで注文する。英語はあんまり通じないんだけれど、第二外国語がスペイン語でよかった。数字とかちょっとしたあいさつとか思い出したよ。オラ!とアディオス!とグラシアス!覚えてた・・・。その程度でも笑顔さえあればどうにでもなった。フランス側のばすく含めて全体に言えることだけれど、どこの街も治安が良くてきれい、人々はやさしくてフレンドリーで愛想が良い。

この店の名物、海老の串焼き1本2ユーロ。この店のピンチョスは注文が入ってから作ったり温めたりするから、どれも温かい。この海老、すごくうまい。柔らかくて、上にのっているにんにくと玉ねぎベースのソースがうますぎる。やみつきになる味なんだけど再現できそうにない。ソースは下のパンに染みこんでこれまたうまい。二回目に昼間に行ったとき、女将に若干余裕があって話ができたときに「これはこの店のスペシャルよ!」と教えてくれた。この店に来た人はみんなこれを注文している。

赤ピーマンのバカラオ(塩だら)詰め1.8ユーロ。この地では塩だらメニューが豊富。ソースは赤ピーマンと生クリーム。とても立ちのみとは思えない作り込み。こういうソースがうまい料理が出てくると、さっとパンが出てくる。最後の一滴だって残したくないうまさ。

生ハムの入ったクロケッタ。揚げたてで中からクリームがとろっと出てくる。生ハムのクリームコロッケって考えたことなかった。今度やってみよう。

左は地元で採れる毛蟹チャングローの肉と味噌を和えた物1.8ユーロ。毛蟹を使った値段とは思えない。肉はたっぷり、味噌の濃厚さがたまらない。注文されてから表面をこんがりさせるから香ばしい。他のバルでもこのチャングローを食べさせる店があった。

右はボルチーニ茸かなぁ、何かのキノコと生ハムの炒めた物。パンの上に載せるとうまい。

種類が多くて食べられなかったけれど、いわしを使ったピンチョスは豊富だったよ。

バルのお会計は結構いい加減。注文したときにその分を払ってもいいし、あとでまとめて払ってもいい。ただし申告制で現金のみ。料理はピンチョスと言われる串に刺さったりパンにのったものが多いから、手がとっても汚れる。紙ナプキンで手を拭いたらそのまま床へ。串だって床にぽいっ。このゴミの量が通りからバルをのぞいた時の流行り具合の目安になるってわけ。そのままカウンターの上においていたら、お店のおいちゃんにドヤ顔で下に落とされた。流儀を教える方法も嫌味一つないところがいい。

またバルではひとつの店でお腹いっぱい食べちゃいけない。1杯のんで数品頼んで、ささっと会計をし、また別の店へ行ってお気に入りの料理を注文する、そういうハシゴが常識。自分流のバル巡りを見つけられればいっぱしのサン・セバスティアンっこになれるわけで、あこがれちゃうなぁ。

この店は近所にあったら毎日行ってもいいな。昼からやっていて、昼はコーヒー飲んでいる冷ベビーカー引いてくる人もいる。

バルはもう2軒行ったので紹介出来ればいいな。


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