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築地「魚がし料理三代目 金八」の夜のメニュー 8.5点

久しぶりに築地までお魚を食べに行ってきました。それも夜。昼は手ごろな価格で食べられる定食屋としてかなり定評があるようですが、夜は天然の魚のみを扱う小料理屋。居酒屋のような店構えにしては強気な価格設定ですが、その味には納得です。

付きだし三種。左はいちご煮。海の香りがいっぱいで食欲が増進。右はマグロとアボカドのタルタル、春巻きの皮を揚げたものがのっていて、食感に変化があり飲み屋の居酒屋と一線を画している。上はアオヤギのぬた。突き出しだけで1500円くらいしているのでは?と思っちゃう。こんな良いマグロをタルタルにしちゃっていいのだろうかという罪悪感がたまらない。

 

 

刺し盛り2400円。右上から左回りにマグロ、赤貝、鯛、イカ、シマアジ。量は少ないけれど極上の魚たち。

 

長良川の鮎塩焼き1200円。はらわたとその周りの薄い肉を取り、たで酢でやると日本酒がぐいぐい進む。たまらん、たまらん。鮎のはらわたたまらん。ふわっとした身にふった塩が当たると加減良く、これまた酒が進む。ぱりっとした皮、あぁしゃぶりつくしたい。
添えてある、ミョウガの赤酢漬けや昆布の山椒煮、レンコンの酢漬け、どれもちょっとした口直しが一品なのがいい。

 

野菜天盛り。1200円。ナス、ミョウガ、インゲン、アスパラ。値段はかなり高いが、とても上手に揚がっている。

 

ウニ天ぷら、880円。海苔で巻いてあり、ウニの濃厚さを熱々で感じられる。いや、でも、ウニは生が良いかなぁ。

銀むつの西京焼き1600円。これがこの日の一番だったかも知れない。ここまで濃厚でねっとりとしていて、こぼれ落ちたわずかなかけらも惜しくてキレイに拾ってしまったのははじめて。築地場外のナカトウ食品、魚久のもどれもすごく旨いと思ったけれど、これは遙かに超えている。でも高い。

 

ツブ貝の釜飯。頼んでから40分ほどでできあがる。途中、蒸らしはテーブルの卓上コンロでしてくれて、その立ち上がる湯気で幸せな気分に。海苔の味噌汁と漬け物が付いて2400円。ご飯は軽くよそって4杯程度。まぁ贅沢。

 

 

味も盛りつけも一流だし、お店の人も対応も行き届いているんだけど、店内の大きなテレビや壁一面に貼られた手書きのメニューは客単価とは合わない。軽く飲んで、ひとり8~9000円。今回は最初からおごってもらえる前提(それも予算にも制限なし)だったのでここにしちゃったけれど、自腹でここを選ぶのはなかなか勇気がいるな。いや、でも、すごくおいしいし、お店の人の感じも良いんです。ランチ予算と内装のギャップがあるからそう思うだけで、もう少し儲かってきたらそこの穴はうめてほしいな。

 

 

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築地「やまだや」再訪してもやっぱり10点

久しぶりに年末に築地の「やまだや」へ。前回訪れたのはしーちゃんの送別会だから、もう4年も前なのね。あの時でもふらりと入れるほどすんなり入れる店ではなかったけれど、今では予約がかなり取りづらい店だと言うからびっくり。でも食べて、ここのおもてなしを受ければそれもそのはず。茅場町に勤めていたときからお世話になっている、今も昔もかわらずおいしい料理とお酒を飲ませてくれる店です。

お通しも手を抜いたりしないのはかわらず。大根と肉団子。お通しの基本は、食欲が増すことだよね。すっかり食べる気満々になりました。赤絵の皿も気分が高まるよね。

4人前の刺し盛り。手前から、寒ブリとサーモン、マグロ。この時期にうまいブリを食べると冬だなぁと実感します。ヤスっぽくないこの脂身のうまさ、黙ってうなづいてしまいました。日本人の舌が好むうまさですよね。

レバームース1つ168円(メニューには5つで840円)。スライスしたパルメザンチーズとミニトマト、イタリアンパセリの葉がにくい。私も刻んだりしないで葉のままのイタリアンパセリでかっこよく演出してみよう。

定番中の定番、野菜いろいろ温サラダ735円。この店に来たら必ずこれを頼まなくてはいけないのだ!ちなみに私はこれをまねたくて同じ大きさのせいろをまねしたくて買って、家でもやっています。タジン鍋もいいけれど、やっぱりセイロが好き。野菜の甘みを出したかったらゆでちゃ行けないのはもうここ数年の料理初心者でも定番になってしまいましたね。

事前に「食べるなら確保しておきますがいかがですか?」と見せられた伊予水軍鶏の炊き込みご飯。こんな鍋を見せられて頼まないはずがない。押しつけがましくなく、食でワクワクさせるこの店のおもてなしはスバラシイ。鶏肉は味が濃く、炊いても風味がご飯に移りきるわけではない。でもご飯にはしっかり出汁が出て呑んだ最後に食べるのに最適!

定番中の定番、手揉みキャベツのアジの開きの和え物630円。アジが釣れすぎたときに私もこのメニューにトライしてみたが、どうもこうしんなりとうまく作れないんだよね。作り方をちゃんと聞いておけば良かった。そうそう、この店は「作り方は教えられません」なんて言ったりしないんですよ-。

これも定番中の定番、やまだやベーコン997円。お腹がいっぱいになってきてちびちび呑みたいときに、こういう肴があるとホント楽しくなります。粗挽きした黒こしょうでいただくのも家で何かでやってみよう。

定番中の定番中の定番、手作りホタテクリームコロッケ1つ168円(メニューでは5つ840円)。これと野菜いろいろ温サラダはこの店に来たら絶対に注文しないと行けないです。このコロッケ、もし後半で頼んで人数分なかったとなると友達の間で戦争になるので、まずは最初の注文時に人数分確保しましょう。と言っても、なくなってしまいましたと言われたことは今まで一度もありません・・・。真四角なのはバットで冷たく冷やして、そのままカットし揚げているからです。さっくりかじるとホタテがゴロゴロ出てきますが、ホタテの数以上にホタテのパワーが強いのはヒモを刻んだものをクリームに入れているからと聞いたことがあります。

私はこの日、体調の関係で本の一口しか飲めなかったんだけれど、みんなが飲んでいた山形県南陽市の鳥上坂という白ワインが、とても興味深かったです。まるでお酒ではないかのような甘みをもち発砲しています。なんと澱(オリ)を集めたワインとのこと。だから一瓶ごとに味がわかるくらい違うそうです。春に庄内に行くから、ワイナリーに行けるかなと思ったら、米沢に近いとのこと。ちょっと庄内から距離はあるけれど、帰りによってみようかなぁ。

何度行っても満足度が高く、常に新しく、常に変わらない。また近い内に行きたいです。

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