#今更、19日からの3連休について書きます。第三弾です。
私、天ぷらってうまく揚げられないんです。最近になって随分上手になってきたけれど、台所をぐじゃぐじゃに汚してまで練習して、うまくなろうって思えないんですよね。それってたぶん、天ぷら屋で食べた方がおいしいと思っているからだと思うんです。私の家の近くにはあの「みかわ」もありますし、「近藤」も「山の上」も目が飛び出るくらいおいしかった。安い食べ物ではないですけれどね。そんな理由で天ぷらをほとんどしません。
うちの母は、何を作っても器用に、そして大変おいしく料理を作ります。私が尊敬する一番身近な料理人です。その母の揚げた天ぷらはいつもおいしく、特に桜エビの掻揚げがベスト。その母が、さらに上を行く天ぷらを揚げました。穴子の天ぷらです。
材料は、築地場内で購入。8枚で1,200円という破格の安さ。ただし私も母も穴子を購入するのは初めて。お店のおっちゃんは、「ダイジョウブ、天ぷらでおいしく食べれるよん」なんて軽く言っていたけれど、この弾みで買ってしまった穴子をうまく調理できるか、きっと母は不安だったに違いなかったはずです。
ところが、家に帰って夕飯時に揚げてみると、まるで天ぷら屋のそれのように、サクッ、フワッではないですか!八丁堀の「みかわ」の早乙女さんがやるんですよ。穴子をカウンターに座る私の前に置き、ステンレスの菜箸で真ん中をサクッと無造作に割るんです。そうするとフワッと湯気が立ち上って、穴子の良い香りが立ち上るんです。うちの母のそれもまるで早乙女さんでした。
兄曰く、ちり鍋もうまかったが、やっぱり穴子の天ぷら。こんなにうまいのは食べたことないと。
私もそう思いました。実家に帰るときの定番になりそうです。
Archive for 3月, 2005
【3連休特集3】築地で買った穴子は天国の味。 10点
築地「木村家」のあんパン 8.5点
築地に何度も行ったことがある人ならわかると思うのですが、築地交差点にいつも自転車であんぱんを売っているお兄さんがいますよね。あのあんパン、築地木村家なんですよ。創業は明治43年。あの銀座の木村屋総本店の分家だそうです。本家とは「家」と「屋」で違うのですが、木村屋一家を意味する「家」が与えられたからだそうです。
その噂のあんパンは予想以上のうまさでした。
その前に種類をご紹介。写真左より、「桜道明寺あんぱん」「クリームチーズあんぱん」「カフェオレあんぱん」「メロンあんぱん」「けしあんぱん」「つぶあんぱん」「バターうぐいすあんぱん」。どれもきれいでしょ。大きさはかなりこぶり。4種類で500円だというので、「けしあんぱん」「クリームチーズあんぱん」「メロンあんパン」「バターうぐいすあんぱん」を購入。どのあんぱんも甘さは控えめで、サイズが小さいせいか、それとも味のせいか、気がつくともう食べ終わっている。な、なんてことだ。あんぱんなんてたいしておいしいなんて思ったことがなかったのに、まるでポテトチップス感覚で手を伸ばしている。それもさっき寿司食べたばかりなのに・・。もらったパンフレットには、「あんぱん1個100円券」までついている。うーん、また新しい築地の定番が生まれてしまったようです。
ここ最近のブログを見てもわかるように、ちょっと食べ過ぎだ。これは夏を前にしてやばいと思い、あわててフィットネスクラブへ。2.5時間みっちり、エアロビ、ボクササイズ、バイク、マシンにはげむ。これで痩せてやるぞ〜なんて思っていたのはつかの間。その後、おかゆ、担々麺なんて食べていたら意味ないですよね。
築地場内「磯寿司」の寿司 8.5点
平日にちょっと遊びすぎて、仕事が終わらなかったので土曜日に仕事することに。土曜日にただふつうに仕事するなんてイヤだなと思い、会社の友達何人かで築地で食事をしてから仕事に行くことにしました。
天気も良く温かくて春らしい築地日和。今日は初築地の友達がいたので、敢えて寿司屋へ。築地場内はどこも混んでいたが、以前に食べて結構おいしかった「磯寿司」へ。おのおのサービスランチ2,100円に好きなものを追加しました。
ふつうの寿司屋って、まぐろ→いか・白身・青魚→貝→あなご→たまご→巻物の順ででてくるのに、ここはいきなり巻物から。私が大好きな「ひもきゅう」と「鉄火」。「ひもきゅう」はひもだけでなく、かなり大きい貝柱も入っていて歯ごたえがあるところがgood。「赤身」「はまち(カンパチか?)」「中トロ」。築地に養殖の魚はないから「はまち」ではないかも。
「いくら」「うに」。「うに」はおそらくバフンウニ。載っているウニの量は少ないが、濃厚できれいな黄金色はバフンウニだろう。となりのSちゃんが食べた「赤貝」。大きくて艶やかで包丁がきれいに入れられている。何で食べなかったんだろう。。後悔。
「ボタンエビ」。甘くて濃厚。ねっちょりした感じがたまらない。頭はみそ汁に。頭の食べ方を板さんにおそわる。角と身の間をばきっと力を入れると、甲羅と身の付いた足にパカリと割れる。甲羅側にはオレンジ色の味噌が、足側はたっぷりの身が付いている。ここの板さんはなかなか感じが良くて、間合いをよくわかっている。わさびの量も適切とYちゃん。
何件か築地場内の寿司屋に行ってみたけれど、混み具合とおいしさのバランスを考えるとかなり良い点数。また今度行ってみようと思う。
【3連休特集2】真鱈って実はひらめ並のうまさです。9点
鱈って言うと、銀だらとか棒たらとか想像しますよね。高級魚というイメージはないです。その姿も想像つかない人が多いのでは?いろいろ画像を探したのですが、いいのが見つからずこれで我慢してください。フィッシングクラブ海溝のホームページ(←わくわくするHPですね)からいただきました。
真鱈という魚は、大きいものですと体長1m、重さも20kg以上になるそうで、旬は12月から1月で、鮮度が落ちやすいですが、ちり鍋や昆布締め、煮付け、粕漬け、フライにもあうそうです。その半身と頭二つを築地で購入してきました。場外の魚屋ではおなじみの斉藤水産です。
頭はそうそう家の包丁ではぶつ切りにできないので、その場でぶった切ってもらい、半身と共にいただきました。しめて5,000円。1本が12,000円ですから高くないです。写真上では大きさがわかりにくいですが、3枚に卸した状態の半身で50センチはあります。
鱈という魚は、ふにゃふにゃしていて卸すのが面倒です。おなかは中年太りのおっさんのようにふくれあがっていて、運がよいと白子、はずれてもたらこが入っています。出回っているたらこは、すけとうだらの卵ですが、このたらこもおいしいです。
今回は頭はちり鍋にしましたが、食べるのに夢中で写真を撮り忘れました。空腹時においしいものを目の前にすると写真を撮るとか、blogに書こうという気持ちはすっかり消えてしまいます。二口くらい食べて、このおいしさをどう伝えようかという段階になって「はっ(..;)」と気がつきます。
半身の一部は昆布締めにしました。築地の乾物屋に行って、昆布締め用の昆布がほしいというと、大抵は奥から平らで幅広の昆布を出してくれます。写真にあるのが1枚です。大きいでしょ。これで1,200円くらいです。
乾いた昆布にお酢を塗り、そこに鱈を並べ半日すると、鱈の水分を昆布が吸い、昆布のうまみを鱈が吸います。あのぶよぶよだった身がきゅっとしまって、昆布の風味をまとい上品な味。ヒラメの昆布締めも絶品ですが、鱈の昆布締めもそれに匹敵するくらいのうまさがあります。ヒラメと違って、半身でこの量がありますから、たらふく食えるのが良いところです。添えるのは築地で買ったわさび。最近のチューブのわさびはおいしいですが、本物のわさびは擦っているときから幸せな気持ちになれ、さらにその辛さに涙が出ても、うれし涙なんですよね。
昆布締めに使った昆布は、昆布巻きにしてみました。初チャレンジなので見た目は良くないですが、白いご飯と一緒に明日食べようと思います。中に巻いたのは鮭です。
私にとって、この真鱈は高級魚。ぜひ一度チャレンジしてください。
【3連休特集1】築地祭り(?)してきました
3連休でしたね♪
3連休ともなると、金曜日は朝からわくわくして、夜になると興奮気味になります。おかげで金曜日は飲み過ぎましたが、飲み過ぎた次の日の朝でも遊びとなると早く起きられるものです。不思議。
今回の連休は、築地(買い出し)→実家(料理にしてもらう)以外は特に予定も入れず、ただ快晴のみを望んでいました。日頃の行いがよいのか快晴。すっかり春です。
本日は、四半期に一度の築地祭りでした。築地祭りとは、魚河岸のイベントとかそんなたいそうなものではなく、私の両親を連れて1万円分いろいろ購入し、そしておいしいものを食べ、そのまま一緒に実家に帰るイベントで、私の財布ですべて賄われるのでなんとなく祭りっぽいんでそう呼んでいます。
今回の築地祭りではこんなものを買いました。
●まだら半身&頭 5,000円
頭は鍋に、身の一部は昆布締めにしました(後ほどご紹介します)。
たらの昆布締めってまるでひらめのようにおいしいです。
5,000円って高く感じますが、70センチくらい1尾がありました。
●江戸前の芝エビ20尾くらい 1,000円
場内卸で。芝エビってこんなに大きいのもあるんだ!天ぷらにしていただきました。
●江戸前の穴子8尾 1,200円
場内卸で。天ぷらにしましたが、もだえるほどうまかった(後ほどご紹介します)。
●キンカン500g 800円
きれいなキンカン。場内のつまものやで。
●わさび(小) 500円
昆布締めに使おうと思って、場内のわさびを扱うつまものやで。
800円の箱の中から小さいのを500円で売ってくれました。おろしたてのつーんとした香りは「日本人で良かった」と思える瞬間です。
●ふきのとう 400円
3センチほどのこぶりのものを、場内のわさびを扱うつまものやで。
父に蕗ミソにしてもらいました。もし最後の晩餐に何を食べるとしたら、候補の一つに「白い熱々のご飯に蕗ミソ」入れるかも。
●国産どんこ(特大) 1,150円
母は、いきなり場外の入り口にある乾物屋で飛びついて買いました。一つのどんこのサイズが直径10センチくらいある特大。煮染めにしてもらいましたが、肉厚で、味がしっかりある良質のどんこでした。どうして国産のはおいしいんでしょう。
●かつぶし(並)500g 1,150円
場内に入る橋のたもとにある、かつぶしやで。そこでがらがらと固まりのかつぶしを洗う機械を発見(写真中)。お兄さんが持っているたわしでがらがらやっていました。写真下にあるようなかつぶしになるまでのどの工程なんだろう。
まだ何か買いましたっけ?>父上
そして、私のマグロの尾肉のステーキのブログを読んだ父が、これを食べたいっていうんで洋食タケダにまた行ってきてしまいました。
父はマグロの尾肉を頼んだのですが、私は前回オプションで食べたイカフライが忘れられなかったので、「イカとキスのフライ」にアスパラをつけました(写真上)。イカはやわらかくて肉厚、キスはふわふわのサクサク。母は「どうしてこんなにふわふわになるのかしら」とびっくりしていました。
あとでわかったのですが、そのふわふわの理由のひとつは素材にあるようです。あたりまえのようですが、築地ってすばらしいと思う瞬間です。
今回、はじめて場内の卸売り市場で買い物をしたのですが、その規模の大きさにびっくりしました。市場が大好きで日本、世界の各地で市場を見てきましたがここまでの規模はないです。直感ですが、東京ドームくらいあります。そしてどこの市場も活気に満ちあふれています。フィレンツェの市場のアーティチョークをむいているおばちゃんと築地で百合根をむいているおじちゃんって同じ目をしている。ベニスの市場でシャコを量り売りしていたおじちゃんも、築地で芝エビ売っていたおじちゃんも同じ笑顔をしている。だから市場って大好きです。
おまけですが、築地市場のホームページが築地の一日を紹介していました。1日ルポとかテレビでやっているけれど私も同行したいです。