Archive for 5月, 2006

【京都特集】竹屋町通堺町「麺屋○竹」の中華そば全部入り 9点

Dscf0152京都でラーメン!?なんて思うでしょうが、京都って意外に有名なラーメン屋が多く、今じゃ東京にいくらでもある「天下一品」だって京都発。「ますたにラーメン」だって有名だよね。和風出汁のすっきりしたものばかり食べているとこってりしたものが食べたくなるのか、京都ラーメンって言えば豚骨。鶏と豚のどろどろとしたスープに私も若い頃は引かれましたが、今じゃ東京ラーメンみたいなさっぱりしたのが大好きです。京都に来てラーメンを食べようって思えるくらい、自分が京都に対して余裕が出てきたことがちょっとうれしい。
お目当てのこの店はそんな京都では一線を画している魚系スープがベースの店。ホテルを自転車で出て、京都御所から堺町通りを南下、人気のない竹屋町通りにこの店はある。あまりにも普通の住宅街なので、路地を何本も越えてしまい、郵便配達のおじちゃんに訪ねると一発で教えてくれた。当たり前か・・・。自転車だから路地を数本越えてしまうのもなんてことはないが、歩きだと思うと恐ろしい。
ちょうど入ると開店と同時だったらしく、二番着。朝ご飯抜きだったので、「中華そばの全部入り」確か1000円くらいを注文。話題の魚系スープにわくわくしながらできあがりを待っていると、ガスバーナーの炎がボーボーとすごい音を立てている。どうも「チャーシュー担当」の人が厚いチャーシューを網の上に並べ、火力の強いガスバーナーで両面を炙っているらしい。「俺、この仕事に誇りを持っています」という感じの顔つき。よく見ると、麺担当のお姉ちゃんも、奥でゆで卵を向いているお兄ちゃんも「この仕事スキです」っていう真剣な顔をしている。なんとなくこういう緊張感漂うラーメン屋って苦手。寿司屋で頼み方を間違えて叱られる雰囲気にちょっと似ている感じ。一番奥でチャーハンを作っている、一人格好が違う「哀川 翔」似の金髪兄ちゃんが店主か?
Dscf0154そんなことを思いながら飽きずに店内を眺めていると、ラーメンが私のもとにやってきた。魚系というか、甲殻系の良い香り。一見ならぬ一香ではラーメンって言う感じではなく、漁師が食べるまかない飯のような香りか(そんなもの私は食べたことがないが・・・)。スープを飲むと、なかなか奥が深くて、なんの魚とすぐに当てることはできそうにもない。あとで調べてみると、焼きアゴ、渡り蟹、干しエビ、さんま、貝柱に加え、タマネギも入っているらしい。ここまで魚系と一口でわかり、さらに麻薬的に口に運びたくなるスープは初めて。特にトッピングのあおさのりとつるっとした麺を一緒に食べると海の味が口いっぱいに広がってなかなかおいしい。これは癖になる。
ここのゆで卵はちょっとすごい。中を割ると半熟のよくあるラーメンゆで卵かと思いきや、黄身にすでに味が付いている。おそらく針か何かで刺してゆで卵の外から味付けを施しているのだろう。これは持って帰りたい。
ひとつ気に入らなかったのがチャーシュー。これは好みなのだろうが、厚切りの脂っこすぎるチャーシューがせっかく繊細なスープを壊してしまっているような気がする。3枚はいただけなかった。もっとさっぱりとした薄味のチャーシューの方が私にはあうような気がするんだけれど。
ちなみにチャーハンはいただけません。新しい物に挑戦する気持ちはわかるけれど、小・中・大の大きさまで用意するほどおすすめできるチャーハンとはとても思えません。
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麺屋○竹
京都府京都市中京区竹屋町通り堺町西入ル和久屋町101
075-213-1567
11時〜20時30分
月曜定休
麺屋○竹

【京都特集】銀閣寺道「一銭亭」の一銭洋食 7.5点

Dscf0009GWは京都に行って来ました。
今回の京都旅行のテーマは「新緑と読書」。自転車を借りて街をまわり、緑を楽しんだりのんびりと本を読むという優雅な旅です。こんな旅ができるようになったのも大人になったのかなって思います。
GW後半は最終日を除いて見事な快晴。Tシャツ一枚で自転車をこぐとうっすら汗が出るほど。
初日のお昼はあまりたくさん食べてしまうと夕食が食べれなくなるかもしれなかったので、銀閣寺道にある「一銭亭」で一銭洋食にしました。一銭洋食は、昭和の初めの頃に京都で親しまれていた食べ物で、小麦粉を水で溶いて九条ネギや桜エビ、紅ショウガなどを入れて鉄板で焼いた物。お好み焼きのルーツだそうです。まぁ目玉が飛び出るほどおいしいっていうわけではないけれど、500円程度で食べられるちょっとお腹にたまるおやつって感じでしょうか。ただの薄っぺらいお好み焼きだと物足りないけれど、さすが京都、九条ネギを使っているあたりが味に深みを出しています。ちょっとした有名店なので、銀閣寺近くに来たら是非。あの「なかひがし」のすぐとなりです。
Dscf0024銀閣寺道からそのまま哲学の道に入り、新緑を満喫しようと思ったらすごい人混み・・・。ちょっとイヤになったものの、前回訪れたときに焼いた八つ橋を売っている店があってその香りに誘われながらも買わずに後で後悔したことを思い出し、今回こそと思いその八つ橋の店へ。300円の形の悪い八つ橋を購入。個人的には生八つ橋より焼いた八つ橋の方が好きかもしれない。ちょっと硬くてぱきっと割れ、ニッキの香ばしさがやみつきになるんですよね。
写真は、新緑が気持ちいい哲学の道。一部八重桜がまだ咲いているところはあったけれど、ほとんどの桜は花が終わり、一部山吹が咲くところも。花と言うより、新芽がどんどん大きな葉になり、どんどん光合成をしている力を感じられるそんな緑でした。川の流れに八重桜の花びらが流れているところもステキでしょ?
Dscf0040_1その後、JR東海のCMでおなじみの「そうだ、京都行こう」で、GWまでポスターに使われていた「安楽寺」へ。「安楽寺」は通常非公開で、GWとこのツツジやサツキの時期のみの公開。だからツツジやサツキが咲き乱れていると思いきやまだちょっと早かったよう。ポスターのようにまでは行かなかったけれど、こぢんまりした敷地はとっておきのお寺を見つけたような気持ちに。裏手はもうすぐそこが山で、その手前に小さな庭があり、まあるくきれいにカットされたサツキのほんの一部に花がつき、紅葉はまだ薄い黄緑で風にさらさらと揺れて、なんとなく心臓の鼓動がゆっくりとするような感覚に。ぼけーっとその庭を見ながら縁側でなんにもしませんでした。写真がそのお庭。本当はJR東海のポスターと同じ写真をここに載せようと思ったのですが、私にはこのお庭の方が印象的でした。「春と夏の間に、いったいいくつ季節を隠しているんだ、この町は」って本当に京都にぴったりなキャッチコピーだなって思います。
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茶房 一銭亭
075-751-9440
11:00〜20:00
火曜日定休
一銭亭