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【バスクへの二度目の旅その2】サン・セバスティアンのバル巡りその2「GANBARA(ガンバラ)」

サン・セバスティアン(San Sebastián)の100軒以上あるバルからおすすめのバルを紹介するその2は「GANBARA(ガンバラ)」。

2度の訪問で3回行ったお気に入りの店です。ここも私の中のベスト3バルかな。

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ここの名物はなんと言ってもチャングローと呼ばれる毛蟹のタルト。5センチくらいの小さいサイズです。注文するとその場でオーブンで焼いてくれます。タルトはほっこりと、チャングローは香ばしく一口でほおばるのがとっても幸せ。チャコリがグググッと開いてしまいます。

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奥のカウンターに山積みされたきのこ類は、注文してからソテーにしてくれます。きのこは1種類でもmixでもOK。これはいろいろな種類をmixにしてもらいました。肉厚のボルチーニのようなものや黄色っぽい食感がおもしろいものなど。黄身をポトリと落としてくれるのが興奮します。絡めて、絡めて〜。

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赤ピーマンのマリネ。マリネといってもオリーブオイルと塩だけなのかなぁ。すごくシンプルな味なんだけれど、飽きが来なくて見習いたい。こうやって一皿盛られてきます。

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イワシのマリネ。こちらもとてもシンプル。酢が効きすぎず、絶妙。赤ピーマンもそうだけれどこういうシンプルな料理がおいしいのです。

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前回訪問時のGANBARAの記事はこちら。
【バスクへの旅その4】サン・セバスティアンのバル「GANBARA」と「LA CEPA」9点


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【バスクへの二度目の旅その2】サン・セバスティアンのバル巡りその1「GOIZ ARGI(ゴイスアルギ)」

サン・セバスティアン(San Sebastián)の100軒以上あるバルからおすすめのバルを紹介します。

まずはその1 「GOIZ ARGI(ゴイスアルギ)」。2度の訪問で6回行ったお気に入りのバルです。私の中のベスト3です。夜は店の外までごった返しますが、昼間は比較的すいていて、ベビーカーを引いたお母さんもくるほどです。

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2年前に訪問したときにもいたご機嫌なお店の人。チャコリの注ぎ方がかっこいい~。冷えてきりりとしたチャコリをワイングラスではなく、薄いゴテガでカブカブ飲むのが良いよね。1.5ユーロ。
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この店に来たらコレを必ず食べるべし。ガンバと呼んでいるみたい。生のモノをその場で鉄板で焼いて、このソースをかけてくれます。ソースの決め手はにんじんらしい。タマネギ、赤ピーマン、にんじん、ニンニクのみじん切りのちょっと酸っぱいソース。プリプリの海老。3泊のサン・セバスティアン訪問で3度食べました。
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チャングローと呼ばれる毛蟹。身だけでなく味噌もたっぷり濃厚。フランスのバゲットより固くなく、このあたりでよく見かけるサクサクのやわらかいバゲットといっしょに。

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辛くない青トウガラシがどこでもカウンターに山盛りになっていて、注文するとさっと素揚げして塩を振ってくれる。これがとてもうまい。何度もこの店を訪ねていたら、サービスでコレを出してくれました。ビールにも合いそう。

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昔からあるピンチョスらしい。青トウガラシをマリネしたものと、オリーブとアンチョビを串に刺しているどの店にもある定番。この青トウガラシ、このあたりでは瓶詰めで売っています。

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赤ワインはやっぱりリオハを。リオハだけでもいくつか置いているんだけれど、たいていこの店では1.5ユーロでした。こんなに質の良いリオハがこんな価格で飲めてしまうサン・セバスティアン最高です。奥はいわしと野菜のマリネかな。

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パプリカではなく、赤ピーマンを食べるここの人たち。赤ピーマンの中に魚のすり身が入っています。それを赤ピーマンのクリームソースで。

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揚げ物も充実。大きなマッシュルームに生ハムを巻いたモノや、クリームチーズを載せたモノなどなど。

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血肉のソーセージは素揚げにしてくれます。お米入り。

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焼き鳥?エスニックな味付けの焼き鳥は鉄板で焼いてくれます。いろいろな料理法が取り入れられているのがサン・セバスティアンのバルのすばらしいところ。

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こんな風にカウンターにずらりと並んでいると目移りしちゃいますが、1軒で2品くらいしか食べずにチキテオ(はしご)するルールはきちりと守りましたよ。またその日のうちに戻ってくることはありましたが・・・。

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サン・セバスティアンでみんなが飲んでいる白ワイン「チャコリ」は、発砲を抜くためとちょっとした盛り上げのために、高いところから注ぎます。写真を撮るから空き瓶を貸してほしいと話したら、なんと入っている瓶でやらせてくれた!それももちろんこの注いだ分はサービスです。
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日の長い季節なので、22時くらいまで明るいバル街。次の店へとはしごが続きます。

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この店の場所はここ。

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【バスクへの二度目の旅その1】サン・セバスティアン(San Sebastian)のバルマップ

スペイン北部バスクのサン・セバスティアン(San Sebastian)のバルマップです。

とりあえずあとで編集する前提で公開。赤が絶対に行くべき場所。

 

 


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【台湾の旅その5】台南のサバヒー粥のために足を運ぶ価値あり 10点

台湾旅行2日目。前日は、シャングリラホテルのふかふかの4つの枕を使い切れず、3つは床において就寝。あれを4つ使い切れる人っているのだろうか・・・。

台南での朝ごはんは、やっぱり虱目魚(以下「サバヒー」)のお粥!ということで、駅から徒歩10分ほどの「阿憨鹹粥」と言う名店に行ってきました。店名は「あはん」って読むみたい。写真は目的のサバヒーの粥「虱目魚肚粥(スーモーユートゥーチョー)」90元。サバヒーのVライン、スープのつかり具合、パクチーのバランス、椀の紅白。B級ながらも完璧な作りで美しい。

阿憨鹹粥
北區公園路169號
06-2218699
6:30~22:30

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サバヒーの身は上品で脂が多く、ぷるぷる、ほろほろと崩れて粥となじみとてもとてもうまい。さらりとした粥だけれど、パワーがつきそうだ。サバヒーは鮮度が落ちやすい魚で、朝とれたものを使用しているらしい。背開きにしている。粥の中を探ると、小さいけれどぷるんとした牡蠣が現れる。これはさらりとしていて朝の粥にふさわしいながらも、淡白であり上品な魚のコクや牡蠣の出汁がでた粥が極上の旨さ。これはこの粥のためだけに台南に足を運ぶ価値あり。

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お店は結構広くて、屋台のようなラフなテーブルと、いすが割とゆったり目に置かれていて、全面の扉は風が通るように開け放している。1/5ほどのスペース(写真手前)が厨房となっていて、別部屋になっているわけでもなく、せっせと下ごしらえをしている。となりの地元っぽいおじさんは、サバヒーの頭ばかりの湯がいたもの(3頭くらい)と、内臓の湯がいたものを食べていた。テーブルには豆板醤ベースのタレがおかれていて、この薄味のサバヒーにはよく合う。内臓はいろいろな部位が入っていて、腸のくるくるしたところが隣の席からも見える。とってもうまそうだ・・・・。(そして次の店でこの内臓をいただくことになります)頭と内臓を注文する方が、粥に開いた身をのせて食べるより割安で、なるほどこうしてうまいこと朝ご飯を食べているのだなと思った。

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朝ご飯も食べたので、近くの市場をぶらぶらとしてみる。大きな屋内と、露店があり、魚介類、野菜、加工品を扱っている。

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みるからにうまそうな蒸し鶏。豪快にネギが添えられていて食欲がそそる~。2013-04-28 07.47.32

小さいイカや乾物を取り扱う店。

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パイナップル専門店。さすが南国です。

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アサリらしきモノを発見。日本のアサリとガラが違う。そして大きい。

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まるまる太った鮎。

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まるのままの鶏肉はこの状態で売られている。黒いのが烏骨鶏だろうか。

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スープはどこもビニール袋に入れて売られている。破裂事故はないのだろうか・・・。にしてもこのサンラータンかな、うまそうだなぁ。

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ホテルに戻って少し休憩し、そしてほんの少しだけ市内観光。海の方まで行けば良かったのだけれど、台湾っぽい建物をみてもあまりピンとこない私たち。すでに次の店のことで頭がいっぱい。

そして早めの昼ご飯。台南はチマキも有名で、「再發號肉粽」と言う100年も続く名店に行ってみた。日本と同じく、端午の節句にはチマキを食べるようで、節句が近くなると1万個も売れるらしい!そしてこれがそのチマキで豪華食材がたくさん入った「八寶肉粽」と言うもの。ひとつ150元だからだいたい450円くらい。ルーロー飯が50元くらいだからなかなか高価なモノ。台湾のビールでいただきます!

 

台南市民権路二段71号

(06)222-3577

9:00~20:30

年中無休

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チマキを割ってみると、丸のままの卵、干し椎茸、煮豚、貝柱、干しエビ、魚のすり身を揚げたもの、栗、イカ、アワビなどがゴロゴロ入っていて巨大。これは豪華。ひとつ150元も頷ける。甘い醤油タレがたっぷりかかり、パクチーでいただく。とてもおいしい。

一緒に頼んだのは牡蠣のスープ30元。小さな牡蠣がゴロゴロと入っている。シンプルな牡蠣の味がしみたスープが胃にやさしい。そしてこの日の朝に粥を食べに行ったら隣のおじさんが食していて気になっていたサバヒーの内臓30元。そもそも臭みもなくとっても新鮮な内臓だけれど、ショウガやパクチーがとてもよく合う。内臓はいろいろな部位があり、シコシコした食感の部分もあれば、レバーのようなねっとりした部分もあり、酒好きにはたまらない。

 

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台湾ではお馴染みの、自分で伝票に記入してお店の人に渡すパターン。だいぶ、メニューの漢字がわかるようになってきた。人気のメニューは、大小とサイズ違いがあるのが台湾のいいところだよなー。

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台南から台北に向けて旅立つ前に、軽めのスイーツで休憩。豆花は奥があずきの煮たもの載せ、手前は竹炭の豆花に甘いシロップのみ。豆花は台湾旅行ではまってしまったスイーツ。甘すぎず、のどごしもよく、胃の負担もかからないから大好き。

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そして、台南から新幹線で台北に向かって夕飯は台北で頂きます。この日もよく食べているなぁ。

 

神田須田町「いせ源」のアンコウ鍋 10点

5年ぶりくらいに、「いせ源」でアンコウ鍋をいただいてきました。最初に勤めた会社が小川町にあって、この神田須田町界隈は若かりし頃の私をうならせた名店ばかりが軒を連ねていて、今の食へのこだわりの第二次革命時代でした(第一次は幼少期の食生活でした)。外国人が出張してくれば、「薮そば」、しっぽり行きたければ「まつや」、甘味処なら「竹むら」、渋い上司に連れて行ってもらうなら「ぼたん」、うなぎなら「きくかわ」、打ち上げは「みますや」、おみやは「けぬきずし」。あの頃からなくなってしまったのは「はん亭」の串揚げくらいです(根津にはまだある)。

「いせ源」は私が仕事や恋にうまく行かず食欲がなくなってしまった時に、そんな私を察してかお偉いさんがここによく連れてきてくれました。おいしそうに食べる私をかわいいと言ってくれたのはあの時がはじめてだったかも。それからこの店は私が凹んだ時にくる店です。
大勢で行くときは予約しますが、確かふたりの場合は予約できないのかな。それともコースにしなければいけないのかな。食が細い私にはコースを頼まなければいけないせいで、大事な大事な最後の雑炊が満腹では困るのです。なので予約しないでふらりと行きましたが、土曜日のランチということもあってすんなり入れました。

ランチということもあって軽めに、「肝刺し」と鍋のみで。「肝刺し」1400円は厚く大きい3切れ。質の良いアンコウをきちんと蒸しているからこそできる上品かつ濃厚、しかしくどくない。私はフォアグラより断然あん肝だな。先日訪問した大塚の三浦屋と同じくらいレベルが高い。東京一なんじゃないかな。

 

ランチなので他のものには目もくれず、鍋へ。鍋の量はそんなに多くなく、汁だくでもない。そこが私はとても好き。月島「ほていや」は、空腹こそ最高の調味料だということをわかっていないから、あんなにまずい刺身を山ほど出して、鍋も食べきれないくらいの大量にしまうんだろうな。単価アップよりリピート率だと思うんだけど。

アンコウはいろいろな部位が入っている。質が良くて大変美味しい銀杏、しゃきっとしたウド、程よい大きさと食感の椎茸、香り豊かな三つ葉、彩りの絹さや。そして比較的濃い目のだし汁でくつくつと煮込む。ゼラチン質の皮の部分はぷるんとして唇をつるんと入っていく食感がたまらない。白身はほろほろと、肝は煮込んでも溶け出さないくらいしっかり。あぁ、なんてうまいんだろう。最後の晩餐は納豆ご飯がいいと思っていたけれど、やっぱり「いせ源」のアンコウ鍋だろうか・・・なんて思ってしまう。

 

そして最後の雑炊は一人前で。バブル世代の人たちは、昔の本棚から引っ張りだして、ホイチョイの「東京いい店やれる店」の97ページを見てほしい。あれだけ女の子を落とすための術を書きながらも、締めの雑炊づくりで卵とご飯を不用意に混ぜようとしたときは彼女を殴り倒して良いとある。

でも大丈夫、ここもおねえさんが全部面倒見てくれます。雑炊を作れる風の女子を演じるくらいならさっさとおねえさんに作ってもらったほうがイイです。レンゲを使った卵の絶妙な混ぜ加減は私が知っている限り15年間と少しも変わってないです。

そうそう、この雑炊はどうでもいい悩みを吹き飛ばすパワーがあります。最後の晩餐はここの雑炊がいいな。漬物もおいしいので一緒に頼むといいですよ。

下足番のおじいさんとの気の利いた会話も楽しいです。こんな番号札を渡されるのはもはやアミューズメントパーク的ですが、いつまでもこのままでいてほしいものです。

また来年も来ようっと。すきま風が寒くて0.5点下げようか悩んだんだけれど、やっぱりこの佇まいのままでいて欲しいから10点継続です。

以前に書いた記事はこちら

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