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【バスクへの旅11】サン・ジャン・ド・リュズのCHEZ PABLO(シェ・パブロ)

フランス側のバスクにある港町「サン・ジャン・ド・リュズ」には、ビアリッツからバスで買い物に来たのと、バルセロナへの帰路と二度利用しました。食事は、二度ともバスク情報でお世話になった長尾智子さんの「わたしとバスク」に掲載されていた、マルシェ近くのCHEZ PABLOを利用。もし次回この町を訪れたとしても、必ずここに行きたいと思える店でしたよ。
バスクへの旅の資料はあまりなく、ずいぶん昔の雑誌「旅」のバスク特集「PEN」のバスク特集、それにこの「わたしとバスク」がとっても役に立ちました。あとはTwitterでバスクについてつぶやいている人に直接聞いたり。バスク好きはみんな親切でしたよ~。

話しは戻って、シェ・パブロ。赤い扉にチェックのカーテン・テーブルクロスがステキな街のレストランです。

店内もこんな感じ。国境近くとは言ってもやっぱりフランスです。

メニューはフランス語!ととまどうなかれ。


どなたか旅行者が和訳してくれた日本語のメニューがあるんです。そうとうくちゃくちゃですが、わかりやすいんです。これもしかして長尾さんが書いてくれたのかしら。

この店で食べなくちゃいけないメニューがあるのにもかかわらず、下調べが行き届いていなかったため、1回目の訪問は日替わりランチを注文。水みたいなサングリア?ロゼ?がバスクっぽい背丈の低いコップと共に出されます。暑かったので私はビールぐびぐび飲んじゃいましたけど。

最初はスープ。すいません、なんだったか覚えていません。異常に熱かったのを覚えています。よく煮込まれたすじ肉と豆?ジャガイモ?っぽいスープだったかな。

サラダはちょっとピリッと辛さがきいたトマトのサラダ。

私はデーンとステーキにポテト。この肉がうまみが詰まっていてうまいんですよ。繊細すぎない肉と塩こしょうのみのシンプルな味付け、ほくほくのポテト、そしてそのポテトは無造作にもられていて、なかなかよかったです。

やまぴーはクスクスの上に鶏肉の串焼き肉。ピーマンやパプリカのグリルがとろり溶けてこれもなかなか。どちらのコースもボリュームたっぷりで腹がはち切れそうでした。

となりの男性二人組を見るとイカスミのグリル食べてる!いやーん忘れていたよ、この店に夏に来たらこれ食べなくちゃいけないんだった。どういう関係か微妙な男性二人においしそうな料理とともに写真を撮らせてもらうことに。うん、ドヤ顔ステキです。胸に挟んだナプキンが無造作でかっこいい。

こちらはどういう関係か微妙な片割れ。写真撮らせてと言ったら舌出しちゃって、かわいい。私が食べたお肉と同じなんだけど、彼が食べると肉が小さく見える。

こちらは左側の家族三人。これまた昼ごはんとは思えない巨大な悪を食べています。肉!って感じの赤身が美味そうだなぁ。みんな自分の食べるものを自慢しちゃってる。

奥さんとお子さん。このおこさん、DS(PSPだったかな?)をやりたくてでも充電が足りなくてずっと店のカウンターの脇で充電しながらゲームしていたんだけど、店主に邪魔だと首根っこ掴まれて奥のテーブル席の脇のコンセントに連れてかれてた(笑)。その姿がマンガみたいでかわいいの〜。

これにデザートとコーヒー。デザート断ったらチーズ出てきたし・・・。これで13ユーロだからお得だけれど小さい胃袋な私達には苦しくて苦しくて気持ちが悪くなりました。それに下調べ不足から、ここで食べるべきピペラドとイカスミ食べるの忘れたし・・・。と、楽しくておいしかったけれど、心残りのシェ・パブロのランチ。バスクを去る日に湖の街からTGVに乗る予定だったのでスーツケースをカラカラひっぱりながらもう一度来ました。

ってわけで気を取り直し、きちんと下調べと食べ過ぎを注意して二度目のシェ・パブロのランチへ。最初はスープ・ド・ポワソン6.5ユーロ。クルトン山盛りでくれます。熱くて熱くてなかなか食べられなくてたらたらしていたら、店主に口に押し込まれた〜。ダメな日本人に映っていたのだろうか。

これがお目当てのピペラド入りオムレツ6.5ユーロ!ニンニクと辛くなく青唐辛子、玉ねぎ、パプリカ、トマトを卵でとじ、最後にエスペレット産の赤唐辛子を振り、生ハムをぺろりと乗せた家庭料理。唐辛子を加えたシンプルな味付けがおいしい〜。

こちらは一度目の訪問で隣のおじさんが食べていたイカスミのグリル。濃厚なイカ墨をトマトベースで伸ばしてオーブンで焼き上げている。うまいー、でも口の周り真っ黒ー。パンできれいにすくいとって皿をきれいにしていただきました。

楽しかったバスクの旅も最後。このカメラの手前ではサン・ジャン・ド・リュズで寂しくうなだれている私達がいます。

サン・ジャン・ド・リュズからTVGに乗ったのはホントにつかの間。イルンに入ってバルセロナまで6時間の長旅が始まります。renfeは乗り心地はいまいち。バルセロナに向かえば向かうほどテンションは下がり、そのあと最悪な事件を迎え、「二度とバルセロナなんて行くものか」と思いつつ、「ま、トランジットならいっか」くらいの気分までは立ち直りました。

バスクはまたいきます。できれば来年行きたい。いっしょにサン・セバスティアンの街でバル巡りで呑んだくれてくれる人募集中。一生の思い出に残るグルメで心が開放される旅を企画しますよ。

ってわけでアディオス!アスタ・マニャーナ!

【バスクへの旅その10】L’Auberge Basque(オーベルジュ・バスク)の食事 後編

引き続き、オーベルジュ・バスクについて(前編はこちら)。オーベルジュと呼ばれるからだけに食事はなかなかのもので、朝食以外は宿泊者以外にも解放されています。レストランだけでなく、昼間はカフェ利用もあり、この緑いっぱいの空間にふらっと立ち寄ることもできるわけです。宿泊しない方で、このあたりをドライブされる方はふらりと寄ってみるのも良いかもしれません。

このオーベルジュの良さは、そのないようにみえて、きちんとあるサービス(おもてなし)です。「きっちりサービスしています」というようないかにものサービスというわけでもなく、おもてなしの心だけはあるけれど民宿的な距離の近さや田舎くささがあるというわけでもなく、洗練されていて、しかもおしゃれなのに格好つけていなく、前からここにいたような心地よさを感じるんです。「この緑と空と風を贅沢に味わってほしい」という気持ちと、それをサポートするためのやりすぎではないサービス。そしておいしい食事。ここに来たらぼけっと昼寝をし、太陽のまぶしさと日陰の心地よさ、吹き抜ける風に少しテンションをあげ、雨が降ったら木陰でしっとりと緑が塗れていくのを感じる。そんなことを感じてほしいので宿泊、それも2泊以上をオススメします。

さてさて、まずはここの朝食から。朝食は南側のレストランの一角でとることができますが、「外で食べてもいい?」と聞いたらもちろんOKで、2泊目は外でいただきました。この写真の太陽の下あたりにある外テーブルです。朝は日差しがいっぱいです。

これがその朝食!一日目にダイニングで食べているところです。私は大きなポットにたっぷりのコーヒー、やまぴーは南部鉄器に入った紅茶。パンはガトーバスクを含む4種類、ヨーグルトにルバーブとナッツのジャム、それに選べるフレッシュジュース。パンケーキにはハチミツをたっぷり。これで16ユーロ。28ユーロのもうワンランク上の朝食は見ていないけれど、これ以上豪華にするってことはハムや野菜や卵が付くのかしら。

翌日は外で。バスク・リネンのカラフルな色が朝の日差しに映えてすがすがしい~。パンは食べきれないので持って帰ろうと思い、ナプキンがほしいと言ったら、このレストランのおみやげ物を入れる上等な厚い紙袋を持ってきたからびっくり。みんな持って帰ったりしないのね。となりのテーブルもほとんど残していて、朝食に喜びを感じている様子もなし。こんなステキな空間と贅沢な朝食をもっと満喫しようぜ~、フランス人♪

どちらかと言えば好んでヨーグルトを食べない私ですが、このヨーグルトは濃厚で牛乳の味がしっかりして酸味も少なく、もちろん甘くなく、とってもおいしかったの。ナッツ入り手作りのルバーブのジャムとベストマッチで毎日食べたいヨーグルトでした。EKIAというヨーグルトでバスクで生産されているみたい。調べてみたけれど日本では売っていないヨーグルトだったよ。残念。

続きまして夕食。夕食は20時以降の予約なのですが、まだ20時はこちらでいう夏の17時くらいで結構強い西日です。料理は基本的にはコースで、前菜とメインの数で値段が決まります。初日は前菜とメインが二つの36ユーロのコースを選択(調べたら値上げしているよう)。一つ星の味がこのお値段で食べられるのはとってもお得。でも正直、料理のことは詳しいことは忘れてしまいました・・・・。細かいことをかけなくてスミマセン!やっぱりブログは記憶の新しいときに書かなくちゃダメだな、反省。

私はグラスのシャンパンやワインでしたが、お酒を飲まないやまぴーは、終始このプランツドリンクを選択。お茶という感じではないらしいがとても気に入っていた様子。

アミューズ。瓶に入っていてフタを開ける仕組みになっているの。やっぱりアミューズはわくわくしないとね。下にひかれた唐草模様のプレートステキでしょ。

初日の前菜。盛りつけはさすがフレンチ。美しい~。

やまぴーの初日の前菜。中からどろっと黄身が。

私のメインは肉。


やまぴーのメインは魚。いろいろな種類のにんじんを使っているとのこと。

デザートの時間になってようやく日も暮れてきました。

このデザート共にコーヒーや紅茶がだされるんだけれど、紅茶を入れるポットに南部鉄器を使っていたのは印象的でした(朝食の写真参照)。そして添えられたのはこんぺいとう!ふたりで喜んでしまったのですが、これは紅茶に入れるお砂糖として使うためだったようです。そういう発想は日本人にはなかったけれど、いやいややっぱりこんぺいとうは口に含んで、あの凹凸とやさしい甘みを舌の上で感じるのがいいんじゃないかと思います。日本のいいところをうまく取り入れようとする気持ちがここでも、ムガリッツでもあったけれど、若干日本を勘違いしているのは、「ブレードランナー」の頃から変わらないですね。

私たちの席でいつもステキな笑顔を振りまいてくれていたのは、この写真の右手の男の子。はにかんだ笑顔がかわいいんですよー。この日はパリ祭の日だったから、この田舎町でもなにかイベントがあるのかと思ったのですが、何ら変わらず。「パリでは花火が上がるよ」と教えてくれました。パリ祭だからか、家族三代で来ているお客様もあり、私も少しだけパリ祭の雰囲気をいただけました。

そうそう、歩いて2キロほど先の大きなスーパーに行ったんですよ。そうしたらエスパドリーユが5ユーロだったんです。定番の白を二人で履いて、るんるん気分の足下です。もっと他の色も買っておけば良かった。

二日目の夕食。前日のコースの量が多く、メインは1品でいいねということで、26ユーロのコースを選択。これは料理も決めうちなので、ふたりとも同じものを食べました。まずはアミューズ。

前菜は、根菜を中心とした野菜仕立てのもの。

そしてメイン。

今日もデザートを食べる頃になって日が暮れていきます。すてきやん~。雲が遠く感じるよ。

刻んだナッツがのったプディング。ル・クルーゼの使い方がうまいなぁ。こんな風に冷やす料理に使ってもステキなのね。

イケメンオーナー兼シェフのセドリック・ベシャド。デュカスの元で修行を積んで基本のフレンチを学び、バスクの素材を使った料理を提供することにしたんですって。料理の腕もさることながら、古民家を買い取ってここまでセンスのあるオーベルジュを若くして作り上げるとはすばらしい。

最後にいつもチョコレートがでるんですよ。でもお腹がいっぱいで食べられないんです。ここでもまた朝ご飯の時のようにナプキンをくれというと、「なんで?」と聞くんです。「部屋で食べたいの」の言うと、「皿ごともっていけばいいよ」とのこと。オーベルジュならではの当たり前と言えば当たり前のサービスに、これまたすてきやん♪と思いました。

フランス側のバスクに行かれる方は、ぜひぜひ海から少し離れたこの丘の上のオーベルジュにも止まって欲しいです。

オーベルジュ・バスクのホームページはこちら

【バスクへの旅その9】L’Auberge Basque(オーベルジュ・バスク)で優雅な山のバスクを満喫 前編

フランス側バスクの一番西にある町「サン・ジャン・ド・リュズ」からタクシーで20分ほどの丘陵地帯に、このオーベルジュ・バスクはあります。オーベルジュとはフランス語でレストラン付きの宿泊施設のことで、ハネムーンにぴったりな宿泊施設が付いたすてきなガーデンレストランです。レストランも一つ星。宿泊客ももちろん食事を取りますが、車で来訪するお客さんも含めるとディナーはほぼ満席。何冊もバスクの資料を引っ張り出していたときに見つけたとっておきのオーベルジュです!

食事中心の後編はこちら

お庭はどこまでが敷地?と言うほどの広さで、とても大きなプラタナスが何本も植わっていて緑豊か。そこに白壁のオーベルジュ。ここに古くからあった民家を改造して造ったそう。1階はフロントやくつろぐスペースとレストラン、それにバーが併設されている。2階は宿泊施設で部屋のデザインがそれぞれ違うらしい。もちろんこの庭に面している2階の部屋が一番に良い部屋で、1泊食事なしで250ユーロくらい。食事は比較的リーズナブルな値段で提供されるから、この値段でハネムーン滞在だったらお得なんじゃないだろうか。

いや、ですけど、しかし、私たち女二人がそんなステキな部屋に泊まれるかというと、もちろん泊まれません。そんな金銭的余裕ありませんしっ!

このレストランの正面入り口の左側に別棟があるのですが、その別棟の1階の一番手前の黒い扉のある部屋、それが私たちの部屋です。この棟は1階の奥は団体のお客様がビジネスミーティングに使えるような広い部屋と倉庫、2階はスタッフ部屋でした。私たちの予想では、このオーベルジュのオーナー向けの仮部屋としてこの部屋を作ったけれど使わなくなったから安い値段で宿泊させようってことになったんじゃないかと踏んでます。なんと1泊90ユーロ!この円高を考えるとひとり5000円しないで優雅なこの場所を満喫できるのです。ここに2泊できる空室日程をベースに旅程をくんだくらいです。絶対この部屋お得だって。

でもこの西向きのお部屋すごくいいんですよー。前にはスタッフ以外誰も入ってこない前庭があって、そこまで段差もなく扉が開かれていて、心地よい風がながれてくるんです。ドアを開けたまま昼寝していても時折スタッフが通る程度で誰も来ません。一応、反対側の廊下に続くドアもあって鍵もあるのですが、外のドアを開け放しておいても危なくないし、むしろそういう過ごし方をスタッフがオススメするかのように、スタッフは用事があるときは庭から顔を出します。よく考えたら部屋には電話なかったしw。スタッフには子持ちの方もいるようで、滞在中この前庭に子供用のブランコとプールを作り始めました。ここはスタッフやその子供たちとコミュニケーションを楽しめる場でもあるかもしれないです。

部屋はコンパクトで、キングサイズのベッド、それに大きなクローゼットがひとつ、小さなテーブルとベッドサイドテーブル付きです。このあたりはまわりになにもないので、ネットがつながりにくかったのですが、ここのwifiがあって助かりました。

ウェルカムドリンクは飲んだことがない甘い味がするフルーツジュース。ちょっと発砲していて移動で疲れた体の血糖値を上げてくれます。手作りなのか、それぞれの瓶の量が違うのがなんともチャーミング。それにサン・ジャン・ド・リュズで有名なマダム・アダムのマカロン!素朴な味のするマカロンとこのジュースにほっとします。

寝室の面積に対してバスルームの面積には余裕があるのですが、ここはバスタブがありませんでした。替わりにシャワーは妙に充実していて、天井から直接じゃーっと流れるシャワーがあったり。置かれているソープやシャンプーはどれもとってもとっても良い香りがして、使っているだけでオーガニックなフランスっこになれましたよ(あんまりそういうのわからないんだけど)。

正面の庭(私たちの前庭じゃなく)からの眺めです。なだらかに続くフランスバスクの山並み、雲から差し込む光はヨーロッパの夏を感じます。こんな風景がほぼ独り占めです、だって誰もいないんだもん。

途中、ザッと夕立が降った後、この丘に虹がふりそそぎました。いや、もう宗教とかよくわかんないんですけど、天使が舞い降りてきそうでしたよ。それくらい神秘的で大騒ぎしちゃうほどなのに、私たち以外この庭に出てくる人はいませんでした。いや、自分の部屋のテラスから見ていたのかな。

次回はここの食事について書きますー。

【バスクへの旅その8】ビアリッツのマルシェは食材豊富!バスクの魅力がここに。

バスクのフランス側の港町「ビアリッツ」のマルシェはフランスバスクの食材の宝庫。町のほぼ真ん中に魚介系の棟と野菜・加工食品系の棟、そしてそのまわりにテントが張り巡らされ、こぢんまりしてはいるんだけれど、食材は新鮮で豊富なんです。ヨーロッパに行くとたいていの町には大なり小なり市場があって、その町の食材が手に入るんだけれど、フランスの市場=マルシェとなると、なぜがぐっとおしゃれにみえる。テントの色の配色、飾られた植木の花、商品の並べ方、路駐されたバイクまで急にフランスだから不思議。

日本ではなかなか見かけないアーティチョークも大きさ違いでたくさん置かれています。瓶詰めじゃないアーティチョークが食べられる季節だったのに、結局食べずに帰ってきてしまった。日本でも栽培する農家が増えればいいのになぁ。需要はあると思うんだけれど。

くるみ。その篭に、そっとスイカを置く彩りのセンスがすばらしい。スイカ売り場は別にあるわけで、意図的においているんだから、もうまいっちゃう。

生のアーモンド。この状態で買ったあと、どうやって果肉を剥くのかなぁ。殻付きのアーモンドのうまさは格別だから、生のアーモンドもきっとうまいにちがいない。

日本ではあまりみかけないルバーブも発見。5ユーロ/kgは、この市場ではお値段高め。あまり赤くないけれど、煮ると赤くなるのかなぁ。次の街のホテルで食べたナッツ入りのルバーブジャムおいしかったなぁ。すっぱいものが比較的苦手な私がこのルバーブだけは好きなんだよなぁ。

茹でたシャコ。並べ方がおしゃれだよね。日本でもシャコはよく食べるけれど、こちらではどうやって食べるのだろう。日本のシャコはキレイに剥いた状態をプラスチックのケースに並べてあるから元々の大きさがよくわからないけれど、これは大きい方なのかなぁ。

ホタテ。ホタテをこうやって赤い部分を残したまま並べる習慣は日本にはないよね。最初何かと思ったよ~。

加工肉のお店ではさまざまな種類の生ハムを売っている。手に持って食べられるように売っているんだけれど、これがたっぷり入っていてうまい!しかもたったの2.5ユーロ。ビールが飲みたくなるけれど、朝だから我慢したよ。にしてもこのお店のお兄ちゃん、ブルース・ウィルスに似てる・・・。

この町からほど近くにあるイッツァスーと言う村はさくらんぼが名産で、ジャム(コンフィチュール)やジャムの入ったガトーバスクがたくさんおいてある。ジャムは大きめの瓶で4ユーロとこのあたりの相場を考えると少し高め。でもそのあと日本に戻って、ちゃんとしたところでフランス産のさくらんぼのコンフィチュールを買おうとしたら1000円超えだったから、決して高くないし、このマルシェで高いものなんてほとんどないってことがよくわかる。でも今年はこのさくらんぼが不作らしい。

さくらんぼジャムと赤ピーマンの瓶詰めも購入。瓶詰めばっかり買っていて荷物が重い。

マルシェ前のデリはちょっとお値段高めだけれどおいしかったなぁ。良い感じにへたったマルシェバッグをもったおじさんがいたので「バッグ、ステキね」なんて声かけたらここに長期滞在している日本人だったもんだから恥ずかしかった~(つたない英語でしゃべりかけたことも、フランス人じゃなかったことも)。あんな風にマルシェバッグにリーキとかフランスパン(もちろん紙袋なし)とか刺して歩いたらそれだけでテンションあがるよなー。外食節約のためにここで3品とビールを買って部屋で食べたら、下手なバルよりよっぽど幸せだったよ。アパートに滞在して料理しながら暮らすのも楽しいだろうなぁ。

パテやフランスっぽいサラダやキッシュ、見ているだけでワクワクしちゃうんだよね。

どこの国に行ってもなるべく市場には訪れるようにしているのだけど、よく考えると日本は一般公開された市場は少ないほうかもしれないな。六本木や恵比寿の広場でマルシェっぽいものをやっていたりするけれど、おしゃれとオーガニックに偏りすぎていてぜんぜん大衆的じゃない。

そう考えると去年訪れた、燕市の三八の市はよかった。三と八の付く日にやるから「三八」。地元の野菜や魚、加工食品が歩行者天国にした商店街にずらりと並ぶ。レンコンだけの店、豆餅を扱うおばあちゃん、正月の昆布巻き用の昆布を扱う店、はたまたもんぺばかり取り扱う店。地元のものが良心的な価格で道ばたに並べられている。残念なのは店数は減る一方らしく、行商のおばあちゃんも腰がまあるく曲がった高齢のかたばかりで、衰退の一途をたどっている。お客も年配層が多く、大型スーパーに推され気味みたい。

こういう良いものを扱う地方の市場をヨーロッパの田舎町の市場みたいに活性化させたいなぁ。食は豊かでありたい。なんて遠くフランスの地のマルシェに思いを巡らせました。

【バスクへの旅その6】バスクでのお買い物〜リネンやベレー帽〜

バスクへの旅の目的は「食」と「買い物」。今回は私が訪れた「サン・セバスチャン」「サン・ジャン・ド・リュズ」「ビアリッツ」でのお買い物事情について書こうと思う。今回は食以外について。

  • リネン
    バスクと言ったらリネンと言われるくらい、町の至る所でバスクリネンが使われている(主にフランス側バスク)。テーブルクロスはもちろん、ナプキン、ランチョンマット、ミトン、エプロン、トートバッグ、カーテン、シーツとあらゆるところで使われていて、その柄もさまざま。伝統的な柄は、バスクの7つの県を表した7本線のもので、ラインの太さや色の組み合わせはいろいろあり、シンプルな1色のものも、複数の色を使ったものもどれも魅力的。 現代風の柄もあって、7本線にこだわらず、自由なデザインのものもある。私はやっぱり伝統的な白ベースの7本ラインのものが好きで、スーツケースの空いているところを埋めるかのように大量購入してしまった。と言うのも、ここのリネンはなかなか日本では手に入らないし、手に入っても値段が張る。ここバスクで買ったって安くないのだ、日本で買えばもっと高いのは当然。そして大事に使えば一生使えるらしい。くたっと柔らかくなって色が薄くなったリネンはアンティークとして高い値も付くそうで、そういう良いものを一生使うスタイルに惚れ込んでしまった。リネン専門店は、サン・ジャン・ド・リュズ、ビアリッツのどちらにもあるので両方紹介しますね。

    「ONATISS」
    定番柄のサイズ違いがたくさんあります。ビアリッツに直営店があり、斜め前は「Artiga」なのでリネン好きはやっぱりサン・ジャン・ド・リュズを訪れるべき。「Tisse on France.au Pays Basque」ノラベル、つまりバスクで作られたものよと書かれてあるのにちょっと興奮。「Saint-Palais」と言う町に工場があるそうで見学もできるそう。絶対に次回は行くぞ!と心に決めたが車がないと行けなさそう。

     


    私が買ったものはこちら。右のピンクの入ったものはエプロン。


    「Artiga」
    定番柄やタオルの種類も豊富。「Aramits」という7本線ではない定番柄はここで購入。あとは現代風の柄のものを。エスパドリーユの柄物もここは安くていいデザインのものがありますよ。ビアリッツのマルシェ前の店(上の写真)でも取り扱いはあるけれど、サン・ジャン・ド・リュズの方(下の写真)が商品が豊富です。

     


    私が買ったものはこちら。右上の伝統的な柄以外はおみやげ用。


    「MENDIBURUTEGIA」
    サン・ジャン・ド・リュズにて量り売りが充実してる店。カーテンなどの注文品も受け付けているようで、店の女の子たちはせっせとカーテンを手縫いしていた!




    私が購入した上の写真内の水色や青が入った柄は1m32ユーロ。この生地を使って他の店ではこんなふうに商品にしていましたよ。何をつくろう。


    「Hellena」
    ビアリッツのメイン通りにあるリネン屋で、私はタオルを2枚購入。旧作のものはセットになって安く買えたりします。

  • ベレー帽
    ベレー帽と言ったら、バスクが発祥。サン・ジャン・ド・リュズの「chapellerie」と言う帽子屋でたくさんのサイズの中から選んで買うことができます。残念ながらサイズを選べるのは黒だけ。頭のサイズを測ってくれて自分にぴったりのものを選んでくれます。若干きつ目だったのでもうひとつ上のサイズをと言ったら、あなたにはこれがベストと。緩めにかぶるのではなく、きっちりかぶるのがバスク流のよう。後ろを持って前を引っ張るのがかぶり方みたい。縁には皮が巻いてあるので適度に自分のサイズに伸びて、さらにそれ以上は伸びなさそう。写真はかぶってうきうきの私と、サイズ違いの黒のベレーが山積みされた店内。
  • エスパドリーユ
    バスクといえばこのエスパドリーユも有名。バスク織りでできたこの靴は現地の人はサンダルと呼んでいるそう。サン・ジャン・ド・リュズには「Bayona」と言う専門店もあるほど。私はエスパドリーユは買うつもりはなかったんだけれど、スーパーで無地のエスパドリーユが5.8ユーロで売られているのを発見して、シンプルな白を即買いしました。大事に履こう〜。