All posts in バスク

【バスクへの二度目の旅その2】サン・セバスティアンのバル巡りその2「GANBARA(ガンバラ)」

サン・セバスティアン(San Sebastián)の100軒以上あるバルからおすすめのバルを紹介するその2は「GANBARA(ガンバラ)」。

2度の訪問で3回行ったお気に入りの店です。ここも私の中のベスト3バルかな。

2013-07-09 21.33.28

ここの名物はなんと言ってもチャングローと呼ばれる毛蟹のタルト。5センチくらいの小さいサイズです。注文するとその場でオーブンで焼いてくれます。タルトはほっこりと、チャングローは香ばしく一口でほおばるのがとっても幸せ。チャコリがグググッと開いてしまいます。

2013-07-10 19.49.23

奥のカウンターに山積みされたきのこ類は、注文してからソテーにしてくれます。きのこは1種類でもmixでもOK。これはいろいろな種類をmixにしてもらいました。肉厚のボルチーニのようなものや黄色っぽい食感がおもしろいものなど。黄身をポトリと落としてくれるのが興奮します。絡めて、絡めて〜。

2013-07-09 21.45.30

赤ピーマンのマリネ。マリネといってもオリーブオイルと塩だけなのかなぁ。すごくシンプルな味なんだけれど、飽きが来なくて見習いたい。こうやって一皿盛られてきます。

2013-07-10 19.50.40

イワシのマリネ。こちらもとてもシンプル。酢が効きすぎず、絶妙。赤ピーマンもそうだけれどこういうシンプルな料理がおいしいのです。

2013-07-09 21.38.30

前回訪問時のGANBARAの記事はこちら。
【バスクへの旅その4】サン・セバスティアンのバル「GANBARA」と「LA CEPA」9点


より大きな地図で サン・セバスティアンのバルとお店マップ を表示

【バスクへの二度目の旅その2】サン・セバスティアンのバル巡りその1「GOIZ ARGI(ゴイスアルギ)」

サン・セバスティアン(San Sebastián)の100軒以上あるバルからおすすめのバルを紹介します。

まずはその1 「GOIZ ARGI(ゴイスアルギ)」。2度の訪問で6回行ったお気に入りのバルです。私の中のベスト3です。夜は店の外までごった返しますが、昼間は比較的すいていて、ベビーカーを引いたお母さんもくるほどです。

2013-07-08 19.26.04

2年前に訪問したときにもいたご機嫌なお店の人。チャコリの注ぎ方がかっこいい~。冷えてきりりとしたチャコリをワイングラスではなく、薄いゴテガでカブカブ飲むのが良いよね。1.5ユーロ。
2013-07-09 13.34.42

この店に来たらコレを必ず食べるべし。ガンバと呼んでいるみたい。生のモノをその場で鉄板で焼いて、このソースをかけてくれます。ソースの決め手はにんじんらしい。タマネギ、赤ピーマン、にんじん、ニンニクのみじん切りのちょっと酸っぱいソース。プリプリの海老。3泊のサン・セバスティアン訪問で3度食べました。
2013-07-09 13.42.03

チャングローと呼ばれる毛蟹。身だけでなく味噌もたっぷり濃厚。フランスのバゲットより固くなく、このあたりでよく見かけるサクサクのやわらかいバゲットといっしょに。

2013-07-08 19.34.54

辛くない青トウガラシがどこでもカウンターに山盛りになっていて、注文するとさっと素揚げして塩を振ってくれる。これがとてもうまい。何度もこの店を訪ねていたら、サービスでコレを出してくれました。ビールにも合いそう。

2013-07-09 13.44.54

昔からあるピンチョスらしい。青トウガラシをマリネしたものと、オリーブとアンチョビを串に刺しているどの店にもある定番。この青トウガラシ、このあたりでは瓶詰めで売っています。

2013-07-10 19.24.36

赤ワインはやっぱりリオハを。リオハだけでもいくつか置いているんだけれど、たいていこの店では1.5ユーロでした。こんなに質の良いリオハがこんな価格で飲めてしまうサン・セバスティアン最高です。奥はいわしと野菜のマリネかな。

2013-07-09 13.48.46

パプリカではなく、赤ピーマンを食べるここの人たち。赤ピーマンの中に魚のすり身が入っています。それを赤ピーマンのクリームソースで。

2013-07-09 13.37.44

揚げ物も充実。大きなマッシュルームに生ハムを巻いたモノや、クリームチーズを載せたモノなどなど。

2013-07-09 13.38.19

血肉のソーセージは素揚げにしてくれます。お米入り。

2013-07-09 13.38.12

焼き鳥?エスニックな味付けの焼き鳥は鉄板で焼いてくれます。いろいろな料理法が取り入れられているのがサン・セバスティアンのバルのすばらしいところ。

2013-07-09 13.38.15

こんな風にカウンターにずらりと並んでいると目移りしちゃいますが、1軒で2品くらいしか食べずにチキテオ(はしご)するルールはきちりと守りましたよ。またその日のうちに戻ってくることはありましたが・・・。

2013-07-08 19.28.51

サン・セバスティアンでみんなが飲んでいる白ワイン「チャコリ」は、発砲を抜くためとちょっとした盛り上げのために、高いところから注ぎます。写真を撮るから空き瓶を貸してほしいと話したら、なんと入っている瓶でやらせてくれた!それももちろんこの注いだ分はサービスです。
2013-07-09 13.58.27

日の長い季節なので、22時くらいまで明るいバル街。次の店へとはしごが続きます。

2013-07-09 14.06.59

この店の場所はここ。

より大きな地図で サン・セバスティアンのバルとお店マップ を表示

【バスクへの二度目の旅その1】サン・セバスティアン(San Sebastian)のバルマップ

スペイン北部バスクのサン・セバスティアン(San Sebastian)のバルマップです。

とりあえずあとで編集する前提で公開。赤が絶対に行くべき場所。

 

 


より大きな地図で サン・セバスティアンのバルとお店マップ を表示

【バスクへの旅11】サン・ジャン・ド・リュズのCHEZ PABLO(シェ・パブロ)

フランス側のバスクにある港町「サン・ジャン・ド・リュズ」には、ビアリッツからバスで買い物に来たのと、バルセロナへの帰路と二度利用しました。食事は、二度ともバスク情報でお世話になった長尾智子さんの「わたしとバスク」に掲載されていた、マルシェ近くのCHEZ PABLOを利用。もし次回この町を訪れたとしても、必ずここに行きたいと思える店でしたよ。
バスクへの旅の資料はあまりなく、ずいぶん昔の雑誌「旅」のバスク特集「PEN」のバスク特集、それにこの「わたしとバスク」がとっても役に立ちました。あとはTwitterでバスクについてつぶやいている人に直接聞いたり。バスク好きはみんな親切でしたよ~。

話しは戻って、シェ・パブロ。赤い扉にチェックのカーテン・テーブルクロスがステキな街のレストランです。

店内もこんな感じ。国境近くとは言ってもやっぱりフランスです。

メニューはフランス語!ととまどうなかれ。


どなたか旅行者が和訳してくれた日本語のメニューがあるんです。そうとうくちゃくちゃですが、わかりやすいんです。これもしかして長尾さんが書いてくれたのかしら。

この店で食べなくちゃいけないメニューがあるのにもかかわらず、下調べが行き届いていなかったため、1回目の訪問は日替わりランチを注文。水みたいなサングリア?ロゼ?がバスクっぽい背丈の低いコップと共に出されます。暑かったので私はビールぐびぐび飲んじゃいましたけど。

最初はスープ。すいません、なんだったか覚えていません。異常に熱かったのを覚えています。よく煮込まれたすじ肉と豆?ジャガイモ?っぽいスープだったかな。

サラダはちょっとピリッと辛さがきいたトマトのサラダ。

私はデーンとステーキにポテト。この肉がうまみが詰まっていてうまいんですよ。繊細すぎない肉と塩こしょうのみのシンプルな味付け、ほくほくのポテト、そしてそのポテトは無造作にもられていて、なかなかよかったです。

やまぴーはクスクスの上に鶏肉の串焼き肉。ピーマンやパプリカのグリルがとろり溶けてこれもなかなか。どちらのコースもボリュームたっぷりで腹がはち切れそうでした。

となりの男性二人組を見るとイカスミのグリル食べてる!いやーん忘れていたよ、この店に夏に来たらこれ食べなくちゃいけないんだった。どういう関係か微妙な男性二人においしそうな料理とともに写真を撮らせてもらうことに。うん、ドヤ顔ステキです。胸に挟んだナプキンが無造作でかっこいい。

こちらはどういう関係か微妙な片割れ。写真撮らせてと言ったら舌出しちゃって、かわいい。私が食べたお肉と同じなんだけど、彼が食べると肉が小さく見える。

こちらは左側の家族三人。これまた昼ごはんとは思えない巨大な悪を食べています。肉!って感じの赤身が美味そうだなぁ。みんな自分の食べるものを自慢しちゃってる。

奥さんとお子さん。このおこさん、DS(PSPだったかな?)をやりたくてでも充電が足りなくてずっと店のカウンターの脇で充電しながらゲームしていたんだけど、店主に邪魔だと首根っこ掴まれて奥のテーブル席の脇のコンセントに連れてかれてた(笑)。その姿がマンガみたいでかわいいの〜。

これにデザートとコーヒー。デザート断ったらチーズ出てきたし・・・。これで13ユーロだからお得だけれど小さい胃袋な私達には苦しくて苦しくて気持ちが悪くなりました。それに下調べ不足から、ここで食べるべきピペラドとイカスミ食べるの忘れたし・・・。と、楽しくておいしかったけれど、心残りのシェ・パブロのランチ。バスクを去る日に湖の街からTGVに乗る予定だったのでスーツケースをカラカラひっぱりながらもう一度来ました。

ってわけで気を取り直し、きちんと下調べと食べ過ぎを注意して二度目のシェ・パブロのランチへ。最初はスープ・ド・ポワソン6.5ユーロ。クルトン山盛りでくれます。熱くて熱くてなかなか食べられなくてたらたらしていたら、店主に口に押し込まれた〜。ダメな日本人に映っていたのだろうか。

これがお目当てのピペラド入りオムレツ6.5ユーロ!ニンニクと辛くなく青唐辛子、玉ねぎ、パプリカ、トマトを卵でとじ、最後にエスペレット産の赤唐辛子を振り、生ハムをぺろりと乗せた家庭料理。唐辛子を加えたシンプルな味付けがおいしい〜。

こちらは一度目の訪問で隣のおじさんが食べていたイカスミのグリル。濃厚なイカ墨をトマトベースで伸ばしてオーブンで焼き上げている。うまいー、でも口の周り真っ黒ー。パンできれいにすくいとって皿をきれいにしていただきました。

楽しかったバスクの旅も最後。このカメラの手前ではサン・ジャン・ド・リュズで寂しくうなだれている私達がいます。

サン・ジャン・ド・リュズからTVGに乗ったのはホントにつかの間。イルンに入ってバルセロナまで6時間の長旅が始まります。renfeは乗り心地はいまいち。バルセロナに向かえば向かうほどテンションは下がり、そのあと最悪な事件を迎え、「二度とバルセロナなんて行くものか」と思いつつ、「ま、トランジットならいっか」くらいの気分までは立ち直りました。

バスクはまたいきます。できれば来年行きたい。いっしょにサン・セバスティアンの街でバル巡りで呑んだくれてくれる人募集中。一生の思い出に残るグルメで心が開放される旅を企画しますよ。

ってわけでアディオス!アスタ・マニャーナ!

【バスクへの旅その10】L’Auberge Basque(オーベルジュ・バスク)の食事 後編

引き続き、オーベルジュ・バスクについて(前編はこちら)。オーベルジュと呼ばれるからだけに食事はなかなかのもので、朝食以外は宿泊者以外にも解放されています。レストランだけでなく、昼間はカフェ利用もあり、この緑いっぱいの空間にふらっと立ち寄ることもできるわけです。宿泊しない方で、このあたりをドライブされる方はふらりと寄ってみるのも良いかもしれません。

このオーベルジュの良さは、そのないようにみえて、きちんとあるサービス(おもてなし)です。「きっちりサービスしています」というようないかにものサービスというわけでもなく、おもてなしの心だけはあるけれど民宿的な距離の近さや田舎くささがあるというわけでもなく、洗練されていて、しかもおしゃれなのに格好つけていなく、前からここにいたような心地よさを感じるんです。「この緑と空と風を贅沢に味わってほしい」という気持ちと、それをサポートするためのやりすぎではないサービス。そしておいしい食事。ここに来たらぼけっと昼寝をし、太陽のまぶしさと日陰の心地よさ、吹き抜ける風に少しテンションをあげ、雨が降ったら木陰でしっとりと緑が塗れていくのを感じる。そんなことを感じてほしいので宿泊、それも2泊以上をオススメします。

さてさて、まずはここの朝食から。朝食は南側のレストランの一角でとることができますが、「外で食べてもいい?」と聞いたらもちろんOKで、2泊目は外でいただきました。この写真の太陽の下あたりにある外テーブルです。朝は日差しがいっぱいです。

これがその朝食!一日目にダイニングで食べているところです。私は大きなポットにたっぷりのコーヒー、やまぴーは南部鉄器に入った紅茶。パンはガトーバスクを含む4種類、ヨーグルトにルバーブとナッツのジャム、それに選べるフレッシュジュース。パンケーキにはハチミツをたっぷり。これで16ユーロ。28ユーロのもうワンランク上の朝食は見ていないけれど、これ以上豪華にするってことはハムや野菜や卵が付くのかしら。

翌日は外で。バスク・リネンのカラフルな色が朝の日差しに映えてすがすがしい~。パンは食べきれないので持って帰ろうと思い、ナプキンがほしいと言ったら、このレストランのおみやげ物を入れる上等な厚い紙袋を持ってきたからびっくり。みんな持って帰ったりしないのね。となりのテーブルもほとんど残していて、朝食に喜びを感じている様子もなし。こんなステキな空間と贅沢な朝食をもっと満喫しようぜ~、フランス人♪

どちらかと言えば好んでヨーグルトを食べない私ですが、このヨーグルトは濃厚で牛乳の味がしっかりして酸味も少なく、もちろん甘くなく、とってもおいしかったの。ナッツ入り手作りのルバーブのジャムとベストマッチで毎日食べたいヨーグルトでした。EKIAというヨーグルトでバスクで生産されているみたい。調べてみたけれど日本では売っていないヨーグルトだったよ。残念。

続きまして夕食。夕食は20時以降の予約なのですが、まだ20時はこちらでいう夏の17時くらいで結構強い西日です。料理は基本的にはコースで、前菜とメインの数で値段が決まります。初日は前菜とメインが二つの36ユーロのコースを選択(調べたら値上げしているよう)。一つ星の味がこのお値段で食べられるのはとってもお得。でも正直、料理のことは詳しいことは忘れてしまいました・・・・。細かいことをかけなくてスミマセン!やっぱりブログは記憶の新しいときに書かなくちゃダメだな、反省。

私はグラスのシャンパンやワインでしたが、お酒を飲まないやまぴーは、終始このプランツドリンクを選択。お茶という感じではないらしいがとても気に入っていた様子。

アミューズ。瓶に入っていてフタを開ける仕組みになっているの。やっぱりアミューズはわくわくしないとね。下にひかれた唐草模様のプレートステキでしょ。

初日の前菜。盛りつけはさすがフレンチ。美しい~。

やまぴーの初日の前菜。中からどろっと黄身が。

私のメインは肉。


やまぴーのメインは魚。いろいろな種類のにんじんを使っているとのこと。

デザートの時間になってようやく日も暮れてきました。

このデザート共にコーヒーや紅茶がだされるんだけれど、紅茶を入れるポットに南部鉄器を使っていたのは印象的でした(朝食の写真参照)。そして添えられたのはこんぺいとう!ふたりで喜んでしまったのですが、これは紅茶に入れるお砂糖として使うためだったようです。そういう発想は日本人にはなかったけれど、いやいややっぱりこんぺいとうは口に含んで、あの凹凸とやさしい甘みを舌の上で感じるのがいいんじゃないかと思います。日本のいいところをうまく取り入れようとする気持ちがここでも、ムガリッツでもあったけれど、若干日本を勘違いしているのは、「ブレードランナー」の頃から変わらないですね。

私たちの席でいつもステキな笑顔を振りまいてくれていたのは、この写真の右手の男の子。はにかんだ笑顔がかわいいんですよー。この日はパリ祭の日だったから、この田舎町でもなにかイベントがあるのかと思ったのですが、何ら変わらず。「パリでは花火が上がるよ」と教えてくれました。パリ祭だからか、家族三代で来ているお客様もあり、私も少しだけパリ祭の雰囲気をいただけました。

そうそう、歩いて2キロほど先の大きなスーパーに行ったんですよ。そうしたらエスパドリーユが5ユーロだったんです。定番の白を二人で履いて、るんるん気分の足下です。もっと他の色も買っておけば良かった。

二日目の夕食。前日のコースの量が多く、メインは1品でいいねということで、26ユーロのコースを選択。これは料理も決めうちなので、ふたりとも同じものを食べました。まずはアミューズ。

前菜は、根菜を中心とした野菜仕立てのもの。

そしてメイン。

今日もデザートを食べる頃になって日が暮れていきます。すてきやん~。雲が遠く感じるよ。

刻んだナッツがのったプディング。ル・クルーゼの使い方がうまいなぁ。こんな風に冷やす料理に使ってもステキなのね。

イケメンオーナー兼シェフのセドリック・ベシャド。デュカスの元で修行を積んで基本のフレンチを学び、バスクの素材を使った料理を提供することにしたんですって。料理の腕もさることながら、古民家を買い取ってここまでセンスのあるオーベルジュを若くして作り上げるとはすばらしい。

最後にいつもチョコレートがでるんですよ。でもお腹がいっぱいで食べられないんです。ここでもまた朝ご飯の時のようにナプキンをくれというと、「なんで?」と聞くんです。「部屋で食べたいの」の言うと、「皿ごともっていけばいいよ」とのこと。オーベルジュならではの当たり前と言えば当たり前のサービスに、これまたすてきやん♪と思いました。

フランス側のバスクに行かれる方は、ぜひぜひ海から少し離れたこの丘の上のオーベルジュにも止まって欲しいです。

オーベルジュ・バスクのホームページはこちら