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【松島特集】本塩釜の「鮨のしおがま」 9点

塩釜の寿司に魅せられて、2日後に別の寿司屋へ。本塩釜から徒歩10分ほどのこの店はまだ開業して10年の店で、ちょっと個性的な親方で有名らしい。この親方は、塩釜で地産物で何が揚がっているのか、旬の魚は何かを徹底的に情報を仕入れ、うまい寿司をお客さんに食べさせることを追求しているらしい。
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と言うわけでその寿司。朝ご飯をしっかり食べたので、軽め、ここで食べておくべき物を5〜6貫と言う注文だけでおまかせにした。その1貫目がこのぶどう海老。ボタン海老の一種で、海老全体がぶどうのように紫色をしていることからその名が呼ばれていて、幻の海老と呼ばれるくらい水揚げが少ないんですって。この写真、大きさがいまいちわからないかもしれませんが相当大きいです。冷凍物じゃないこんな大きな海老を食べられるなんてまさに漁港だから!ねっとりと甘くて海老のおいしいところを凝縮したような味。その後頭の焼いた物が出てくるのかと思いきや、出てこなかったのが残念。
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こちらはホッキ貝。うつくしい〜。好んで貝類を頼まないんだけれど、こんな見事に新鮮で味の濃い貝なら貝づくしでもいいかも。
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ムラサキウニ。その場で手剥きされたもので、ウニのひとブロックがこの大きさ!塩で食べるとより海の味が引き立つ。
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食べながらどんどんお腹がへっていくのに気が付く。5〜6貫じゃなかったのか!?これは真鱈の白子。口の中で皮がはじけて破れクリームが広がる。白子が嫌いな人は大抵生臭いのがダメな物だが、コレ食べたら絶対に白子好きになると思う。こんな立派な白子を鍋にしてみたいなぁ。
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本マグロの大トロ。口の中の体温で噛んでいないのに脂が溶けてなくなっていく。大トロは刺身よりも握った方が断然旨いと私は思っている。口の中でシャリと合わさったときの味が大好き。1貫1000円もやむなしか!?
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こちらはフカヒレ。フカヒレと言えば気仙沼。塩釜からもさほど遠くない距離です。個人的には別に寿司じゃなくてもいいし、よっぽどうまいフカヒレじゃないとホントに旨いのか疑問に思うことがある食材のひとつ。みんながうまいと言うからうまいかもしれない食材なんじゃないのかな。とは言え、このフカヒレはかなり素材の良い物のようで、おいしかったですよ。
結局、8貫くらい食べてなんと7000円くらい行ってしまった。よく考えれば、高いとしか思えない素材ばっかりだからやむなしだけれど、親方ももうちょっとうまくたち振る舞ってくれればいいのに。2日前に行った「すし哲」では、お好みで食べようとしたときにまずは特上寿司を食べてそれからお好みで食べるとかなりお得だよとうまく誘導してくれたからなおさらだったのかもしれない。でもこの素材の物を東京で食べるのはかなり難しいし、食べられたとしても相当なお値段になるだろうからいいんだけれどねー。たぶんうまく食べれば5000円ぐらいでもおなかいっぱいになるはずです。
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鮨のしおがま
985-0016 宮城県塩釜市港町2丁目1-15
022-367-2885

【松島特集】本塩釜の「塩竈すし哲」 9点

ひさしぶりのブログはまたしても地方情報。
仙台から仙石(せんせき)線で約30分、三陸沖の魚が揚がる塩釜に行ってきました。旅の目的は寿司!塩釜は日本有数のまぐろの水揚げ高を誇るだけでなく、三陸沖の豊かな漁場で取れた近海物が食べられるんです。
塩釜って言うとぴんと来ない人も多いかもしれませんが、日本三景の松島と言えば有名ですよね。このエメラルドグリーンの海と美しい白い岩、岩に必死にしがみつく松、こんな美しい風景が湾いっぱいに広がっているんです。松島湾は船の通るところでも水深8メートル、もっと浅いところでは2メートル足らず。海苔を育てるための竹の棒が何万本も刺さっていたり、牡蠣の養殖場が至るところにあったり、おいしいものが詰まった湾なんです。
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塩釜はその松島湾の南に位置する漁港で、一平方キロメートルあたりの寿司屋の数が日本一なんですって!この「塩竈すし哲」は本塩釜駅の駅前にある超有名な老舗店。安くて塩竈ならではの魚が食べられる元気のいい店らしいんです。駅からその店に直行!平日だったのですんなりカウンターに座れました。ラッキー!
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何を頼んでいいのかわからなかったので、まずは適当につまみをチョイスしてもらいました。最初の一皿はこの店の看板でもあるつまみ「かつおの酢の物」840円。かつおの酢の物って初です。かつおのタタキを薄くスライス、そこにたっぷりの大根おろしとミョウガの刻んだものをのせ、さっぱりとした三杯酢をたっぷりひたしたもの。大根おろしをよく三杯酢に浸して、たっぷりとかつおに挟んで食べるように勧められたのでまずはおすすめどおりにぱくり。すごくきれいな赤く透き通った身はこの時期らしい脂のないさっぱり感、予想以上に酢の物も合うんだなと納得。春の味ですね。
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続いて適当に刺し盛り。値段不明。上から時計回りに白魚、フグ、まぐろ、赤貝、タコの頭。どれも鮮度抜群でここまで来た甲斐があった!と納得できるものばかり。この店で始めて知ったのですが、同じ漢字を使っても「白魚」は、「しらうお」と「しろうお」で違う魚らしい。これは「しらうお」。「しろうお」は躍り食いすることでも有名な魚ですよね。この「しらうお」、結構大きくて味がしっかりしました。「しろうお」は味を感じるほど食べるには何十匹もいっぺんに躍り食いする必要ありですよ。フグはかなり身が大きくて、まったく臭みもなく1枚で食べても繊細な甘みを感じられる。養殖のフグとは大違いです。
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塩釜と言えばまぐろ!この本マグロの中トロ、赤身のうまさと脂身のうまさが絶妙。甘くて味が濃くてこれぞ日本人が虜になる味なんですよね。身もきれいでしょう?大トロだと勝手に口の中でとろけてしまうけれど、中トロはかみしめるほどに口の中に味が広がるんです。あーー幸せ。
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赤貝は注文が入ってから剥くからもちろん新鮮。鮮度の良さが身の締まり方でわかるでしょ?この写真を見て塩釜に行きたくなったでしょう?私が食べたベスト赤貝かもしれないです。珍しいのはタコの頭。これがタコ?と思えるような味。かろうじて食感はタコの足に近いものの、イカとタコの中間のような味。
続いて寿司。お好みで頼んでも良かったのですが、コースで頼むと特上でもかなり安いみたいなので注文。残念なのはカウンターなのに皿に盛られて出てくること。寿司屋の楽しさは、ひとつひとつ目の前で握ってもらって、自分のペースにあわせて食べていくことなのに。酢飯のあたたかさもなくなってしまうこの出し方はかなり残念です。もっと残念なのがその後、お好みで追加で頼んでもお皿ででてくること。いい素材の旬の魚をやすい値段で提供するためにはしょうがないのかなぁ。
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寿司の中で一番おいしかったのは「あわび」。新鮮だけれどコリコリしているだけのあわびと違って、コリコリの後にうまみがしっかりでてくる。生のあわびの握りで感動したことはあまりなかったのだけれど、これは大変おいしかった。シャリも少なくて握られた魚とのバランスもよかったです。
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追加で注文した「煮だこ」。とろけるくらいに軟らかく煮たタコの間にシャリをサンド。たっぷり塗られたツメが甘くっておいしい!この煮だこだけを丼にして食べたい!と言ったら、実際に穴子とハーフにする丼があるそう。もうお腹が一杯で丼ものはさすがに無理だけれど、この煮だことご飯をかきこみたいです。
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最後に総評。東京から塩釜までたったの2時間。つまみとにぎりと少しのお酒でだいたい7000円くらい。もちろんもっと安く食べようと思えば4000円くらいでも満足できるはず。ここまで来る価値は十分あります。すべてが最高と言えるわけではないけれど、1.気持ちよく楽しんでもらおう、2.なるべく安くおいしいものを食べてもらおう、3.塩釜の良さを知ってもらおう というポイントをきちんと抑えた店です。だから人気店なんだよね。仙台駅近くのエスパル仙台に支店が入っているらしいのでそっちもぜひ。
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塩竈すし哲
宮城県塩竈市海岸通2-22
022-362-3261