Archive for 2月, 2007

【福岡特集】「兼平鮮魚店」夜のメニュー 7.5点

福岡で食べたいもの、その1博多ラーメン、その2もつ鍋、その3玄界灘のおいしいお魚。
その3を果たすべく親富幸通りにある「兼平鮮魚店」へ。そもそもこの「親富幸通り」は「親不孝通り」で、奥に予備校があったからとのこと。私も親のことなんて考えられなかった浪人遊び放題の親不孝者でした。あの頃は親の苦しみなんてわからなかったんだよね。
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「兼平鮮魚店」は、店先においしそうなお魚がたくさん並ぶ居酒屋で、見たことがないような地魚もいっぱい。まぁ先に言ってしまうと、出てきた食べ物は結構おいしかったし、私が楽しみにしていた玄界灘のお魚も豊富だったし、値段も高くなかった・・・んだけれど、店員が最悪だった。こういう店ではあってならない、魚を知らない・プライドがない・愛想がないの三拍子。「どのお魚がおいしいですか?」「あらかぶってどんな風に調理するんですか?」「どれが刺身にできますか?」の問いにも答えられない。魚を知らず、調理法もわからないのならば、聞いてくればいいさ。そのプライドもサービス精神もない。私たちの旅をぶちこわないでくれ!これでまずかったらネタにもならないですから。そう思ってこの店のWebでの書き込みを探してみたら、私たちと同じように店員のひどさに興ざめしている人が多数。ファミレス以下のサービスをする店員が一部いるので注意です、この店。
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気を取り直して注文した刺身から。左からカワハギ、上にいって鯖、イカ、右がカンパチ。(どうも違うような気がする、あっている?>きゃみ・りょう)鮮度はなかなか。一瞬店員の態度の悪さも吹っ飛ぶ。
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これはカワハギを肝で和えたもの。カワハギってそんなに高い魚じゃないけれど、この肝和えはフグを越えるね。あのひょっとこみたいな顔にこんな繊細な味が隠されているなんてステキ。
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甘鯛の煮物。ホロホロと身が崩れて大変おいしいが、味がかなり濃くてどのお魚でも同じような味がしてしまうような味付け。甘鯛の良さをもっと引き出す調理法を勧めてほしかった。
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ちなみに甘鯛と言えばやっぱり京都で食べたグジ(甘鯛)の塩焼きを越えるものはない。この写真は京都の蛸薬師通りと新京極の十字路近くにある「蛸八」で食べたグジの塩焼き。皮ごとパリッと焼いてくれるんだけれど、その皮をうまーくきれいにはがして出してくれる。皮はそのままパリパリを、身はほろほろを。私の中では焼き魚の王様。この店はまだブログで紹介していないんだけれど、確実に9点以上。グルメな知り合いを連れて行きたいとっておきの店です。
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アラの刺身。刺身と言って出されたが昆布締めだった。魚の身の味がしっかり濃くて歯ごたえもちょうど良くうまい。身の厚さも薄すぎず厚すぎず絶妙。これこれ、こういうのが食べたかったんだ。
福岡の街でもう一度地魚リベンジしなくっちゃ。
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兼平鮮魚店
福岡市中央区舞鶴1丁目1-27
092-761-3911
蛸八
京都府京都市中京区蛸薬師通新京極西入ル東側町
075・231・2995

【福岡特集】初代だるまの「チャーシューめん」 8.5点

最近、カロリーが高そうなものを体が求めるんです。特にラーメンとかカレーとか無性に食べたい。だから博多まで来たら博多ラーメン5杯は喰うぞ!と決めて来ました。一杯目はホテルからほど近いキャナルシティ内の「初代だるま」。その道の人や博多の人にいろいろ言わせれば、あーだーこーだいろいろあるんでしょうが、私たちはお上りさんですから大抵の博多ラーメンを食べれば旨いんです。そう思いながら食べましたが、やっぱりすごくうまかった。次の食事のことなんて考えなければ替え玉だってしたかった。
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チャーシューめん2杯、ビール2杯、餃子1枚のお二人様コース2000円と言う、ひとり最大800円もお得なプランにのせられて昼から冷たいビールで乾杯。「なにこのビール、ラーメン屋にしては旨いじゃん」と思いきや、ちゃんと「YEBISU」。このビール一杯でこの店の心意気を感じてしまいました。
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これがその「チャーシューめん」800円。博多ラーメンと言えば、豚骨スープときくらげ、それにネギにストレートの細麺。王道ってこういうのを言うんですか?私が知っている豚骨ラーメンよりずっとすっきり、でも濃厚。しつこくないから気が付けばどんどん飲んでしまう。
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バリ細の麺を見ると、「あっ博多に来たんだ」って気分に。キクラゲのコリコリと一緒に麺をすするのがいいかんじ。
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こちらは一口サイズの博多の餃子。うーん、所詮サイドメニューですからねー。豚骨ラーメンにはこういうインパクトのない餃子がいいんでしょうか。こっちはいまいち。
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初代だるま
福岡市博多区住吉1-2 ラーメンスタジアム2
11:00〜23:00 年中無休

【福岡特集】太宰府天満宮の梅が枝餅 9.5点

連休を利用して、博多・北九州・下関の旅に行ってきました。3ヶ月ぶりの友達に会うこと、毎日のくだらない話を弾丸トークすること、そしておいしいものを食べること!と、旅の目的はいろいろ。ぎっしり詰まった3日間を過ごしてきました。初日は博多泊。ちょっと足をのばして太宰府天満宮まで行って来ました。太宰府天満宮に行くのはちょうど3年ぶり。暖冬からかあの御神木「飛梅」も咲いていましたよ。私たちと一緒に東京から飛んできたのかも!ラッキー!(写真右の梅の木)
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東風吹かば にほひおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ 菅原道真
なんてステキなポエムなんでしょう。勉強と縁のない私は、わざわざここまできて健康のお守りを購入。おいしいものをたらふく食べられる毎日がホント幸せです。そしてこの太宰府の楽しみは「梅が枝餅」!これを参道でぱくつくのがたまらないんです。
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一軒目は行きの参道で購入、ひとつ105円。店の名前は失念。ほかほかと言うより、アツアツ。あー思い出すこの味。甘さ控えめ、餅と餡のバランスが絶妙。
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二軒目は帰りの参道で購入。前回連れて来てもらったときに地元の人に勧められた「寺田屋」の梅が枝餅。行きで買ったものはビニール袋に包まれていたので皮はふにゃっとしていたが、こちらはカリカリ。人気店らしく、回転率も高い。
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「寺田屋」の梅が枝餅はこんな風にガスコンロに使い込んだ鉄の型で焼いているのですが、なんと自動梅が枝餅製造器を発見!

これがそれ。蓋が開いて締まり、ひっくり返してぐるっと回って戻ってくる仕組み、なんと画期的なことか。油を引いて餡入りの餅を置くところは人間の手。この参道という狭いエリアで梅が枝餅は進化したんだろうな。梅が枝餅バンザイ!
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銀座「芝蘭(チーラン)」の最後のコース 8.5点

「生きるために食べるか、食べるために生きるか、あなたはどっち?」と言うセリフがあるテレビドラマで出てきたんですけれど、私は迷わず「食べるために生きる」と速答です!
何かとメディアでよく話題になる銀座の「芝蘭(チーラン)」が2月いっぱいでビル建て替えのため閉店するというのであわてて予約、その名も「最後のコース」8000円/人を食べてきました。
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場所は、バーニーズニューヨーク銀座店のすぐ近く。外観は改装してきれいにしてあるけれど、よく見るとビルはかなり古い。店内もきれいになっていて、紹興酒と甘いタレを混ぜ合わせたようなどこかで嗅いだことのある香りが漂いこの香りだけでもうお腹は準備万端。生ビールを頼んでまもなく「六種芝蘭特製前菜」が到着。これで2人前。さっとテーブルにおいて詳しい説明もしてくれないのが残念。左から砂肝をピリ辛と薄く味付けしたもの、チコリの上にピクルス。でもこのピクルス、やはりどこか中華風。蒸し鶏を四川風に味付けしたもの、その奥が鯨?筋っぽい肉をかなり辛く味付けしたもの、右奥のフキのようなものは、きいてもよくわからなかったが、キャベツ科の野菜だと言っていたような・・・。油菜心(ヨウツァイシン)という名前を言っていたような気がするが自信なし。ここは追求すべきだった。一番奥はピータン。中華なのに少しずつたくさん食べられるのがグッド。
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2品目は「気仙沼ふかひれの姿蒸し春野菜頂上スープで」。金華ハムなどの高級食材をふんだんに使ったスープらしく、ウエイターの責任者がわざわざそのスープのすばらしさをさりげなく説明に来てくれた。とろっとしたそのスープは、なるほど複雑な味わいで奥が深い。食べたことがない味がたくさんする。気仙沼のふかひれですら完全に負けている!この器、写真だと大きく見えるけれど、ホントに小さくてあっという間に飲み終わってしまう。あと3杯は飲みたいよー。写真上のタケノコは絶品。この時期にまるで旬のタケノコを食べているよう。
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3品目「殻付車海老 芝蘭式成都海鮮濃厚醤炒め」。ソフトな殻をそのまま素揚げにして、濃厚なソースでピリ辛に仕上げた一品。エビチリとはスパイスが違う。もっと複数のスパイスを使用して、唐辛子の辛さだけではない。この海老をたった2尾しか食べられないなんて〜。
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4品目「四川特級厨師直伝 成都名菜クスノキ鴨 新鮮野菜を添えて」。この店の自慢の一品らしい。「クスノキ鴨」なるものをぐぐって見たがこの店以外出でてこない。成都では有名なのだろうか。独特のスパイスで味付けされたパリパリ皮の鴨肉。骨毎ぶつ切りにしてあり、ふわふわの中華パンに野菜と共に挟んで食べる。見た目、肉がぱさついているように見えるがそんなことはなく、肉汁がたれてくるわけでもないのにしっとりとしていて、皮のパリパリ加減と見事にマッチ。私は挟んで食べるより、このままかぶりつくのが気に入った。特に骨のまわりの皮が薄い部分をシャブリ付くとたまらない。
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5品目「霜降り白菜と琉球豚の巻物じっくり蒸し 「ほっ」とする味で」。家でも似たようなものは作れそうだが、この濃厚な出汁と肉のねっとり感はまねできない。この時期のおいしい白菜の柔らかい部分で濃いめに味付けをした豚肉のミンチを巻いてとろとろになるまで煮込んだもの。スパムミートのような塩辛い味付けの豚肉と白菜がよく合う。
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6品目「芝蘭式 築地から御祝鯛の刺身 シャクシャク野菜と老油の刺激的香りに酔う」。中華で刺身とは珍しい。おそらく熱い油をじゃじゃーとかけたのだろう。残念ながら鯛の扱い方は日本人にはかなわない。確かに鯛はただ刺身にして食べるより、仕事をした方がおいしくなるが、ここまで分厚く切ったのでは、鯛の歯ごたえも楽しめないし、こんなに厚いとよっぽどうまい天然の鯛でも使用しない限り臭みが残るもの。
デザートはほんのひとくちの杏仁豆腐。味は普通、無印良品の味にすごく近い。
このコース、ご飯や麺が出てこないのが残念。特にこの店名物の汁無担々麺はコースに入れてほしかったな。悔しかったので、たぶん2月中にもう一度行って、担々麺をたべてやるぞ!平日ランチは銀座のど真ん中なのに1000円で食べられるらしい。外出の際にフラット立ち寄りたいなぁ。
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芝蘭
〒104-0061 東京都中央区銀座7-8-15 銀座新橋会館2F
03-3573-0301