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目黒「能登の夜市」の香箱蟹 9点

蟹は毛蟹って決めていた10代、上海蟹を知ってしまった20代、松葉蟹の違いに気がついた30代、香箱蟹に悶絶する40代。

 

40代になってから出会える食材があるって言うのはいいよね、まだまだ未踏の食がいっぱいあるんだな。私のTwitter友達に蟹が大好きだから「かにこさん」と言う方がいて、その人が年がら年中蟹ばかり食べているから、蟹への意識がここ数年高まりました。と言うわけで、香箱蟹お初です。香箱蟹は、ズワイの雌で石川県で捕れるものを言います。毎年11月6日から1月6日までと食べられる期間が雄よりも短く、また身が小さいためあまり東京には流通しなく、地元の方のごちそうとして食されているそう。そんな香箱蟹を含め能登の食材が食べられる居酒屋が目黒にあると教えてもらったので行ってきました。穴場っぽい。

 

まずは、カブラ漬けでビールをぐぐっと。このカブラ漬けは鯖でした。そりゃぁブリが良いに決まっているけれど、鯖で良いからたくさん食べたい派です。

 

 

刺し盛りは7種類。アジ、真鯛、ブリ、柳鰆、チヌ(黒鯛)、ヒラメ、タカバ。どれも新鮮でとてもおいしい。ブリは氷見で上がるブリと同じ海で泳いでいるだけあってなかなかうまい。

 

白子は揚げ浸しに。もちろんおいしいんだけど、蟹までのつなぎで、テンションはマックス。

 

そして香箱蟹、じゃーーん。ひとり一杯ぜいたくに。香箱の特長は、プチプチとした食感の外子、ほろほろと崩れる内子、味噌の三種が楽しめる上に、身が濃厚であること。さてさて、私たちは料亭で出てくるような「香箱化」を目指してここから黙々と剥き続けます。つらい時間です。手についた小さな身と取り切れない足の細い部分を吸うだけですが、うまさは指から伝わってきます。この時点で興奮がとまりません。

 

これがその内子ね。食欲をそそる色だよね~。

 

 

じゃーん。こうして身を剥いて、甲羅の上に載せて、私の「香箱化」が完成~。いやー、いろんな食感、うまみを味わえて幸せすぎる~。4人全員剥き終わったところで、大量に口に運ぶ。うわーー。うますぎて黙ってしまう。悶えフード認定。そしてビールから日本酒に変更。甲羅の身は日本酒を注いでキレイにし、飲み干します。日本人で良かったよね、私たち。

 

そして、二人前のおじやを注文。身がたっぷり入っておいしいのはもちろんなんだけど、外子や内子の食感が、柔らかいご飯にサプライズを与えてこの上なくおいしいんです。この上なく。

 

若干物足りなかったので、ブリしゃぶも注文。このブリしゃぶがとてもとてもとてもおいしかった。脂が乗りすぎている感があるこの時期のブリも、しゃぶしゃぶすると絶妙に。「おおおー、これはー」と大はしゃぎした感は、実は香箱より大きく、次回もリピートしようと心に決めました。

 

 

さて、タイミング良く、金沢の後輩からまさにこの日に家に香箱が送られてきまして、この週は連日の香箱祭りでした。いやいや、これは年に一度は食べないと行けないね。

 

関連ランキング:居酒屋 | 目黒駅不動前駅

目黒「立飲ビストロshin2」のお酒と料理 10点

ここ半年くらい、週イチのペースで行っている目黒の立ち飲み屋「shin」は、実は1と2があって、おおざっぱにわけて、手前の肉系、奥の魚系に分かれています。10点の立ち飲み屋として紹介したのは実は1のほうで、こちらの2ももちろん10点です。
魚系なこともあってか、1よりもスパークリングが充実。グラスで飲めるスパークリングもこの日は7種類用意されていました。ここではいつもビールは飲まず、まずはスパークリングで乾杯。この写真はもうすでに口をつけてしまったあとですが、たっぷり注いでくれるのがうれしいんです。1杯目はスペインのエスプーモ・ブランドフォック600円。
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待ち合わせに遅れて行ったら、40分かかる玉ねぎのローストがグッドタイミングでやってきた!ただロースとしただけの玉ねぎ。でもおいしいのが見ればわかる!
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ナイフでサックリ割ってみる。やわらかくて甘くって野菜本来の旨味がぎっしり。
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カキのスパークリングゼリー寄せ。お酒に合うようにアレンジされているのが素晴らしい。
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この日のカルパッチョ三点盛り950円は寒ぶりと柳ダコ、それにタイラギ。ここのシンプルな味付けはいつも素材の味を活かしてくれてうまい。塩とオリーブオイルがうまいんだ。
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ぼんじりポテト600円。新じゃがとぼんじりの区別がつきませんw。うまみたっぷりのぼんじりは癖になります。ビールのほうが合うかな。
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この日はワインに詳しいYさんと一緒だったので、ボトルをセレクト。シラーズという品種のオーストラリアのもの。スクリューボトルなんだけれど、すごく上質の良いシラーズをオーストラリアでは作るらしい。ミディアムボディでいいかんじ。こういうワインを説明してくれる人がいると楽しい〜。
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この日グラスで飲めるワインはこんなにあるのだ!一番安いワインでも十分美味しいから、スパークリングにワインをもう一杯飲んで、ツマミを2〜3種頼み、1時間半くらいでサックリ帰るのが王道。先日ここで3時間も飲んだら足が痛くなった。立ち飲み3時間はいかん。
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定番メニューは黒板に書かれ、季節モノのメニューは紙で張られる。新メニューは期待以上に増えていくので、たぶん毎日行っても飽きない〜。
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金曜の夜なんかは、スッと入れることはまずないんだけれど、1か2かどっちかで少し待てばだいたいは入れるのがいいところ。椅子も数席あるんだけれど、ここは立ち飲みでさくっと帰るのがいいんだよね。予約は早い時間だとできるみたい。
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ブログに新メニューがアップされるので、チェックチェック!すごーくいい店です。お店のおねえさんも良い人ばかりですよー。
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立飲 スパークリング Bistro-SHIN 2
目黒区目黒1-5-19 目黒第一ビル 1F
03-3779-0940
[月〜金]17:00〜翌1:00(L.O.24:30)
[土]17:00〜23:00(L.O.22:30)
日曜定休

立飲 スパークリング Bistro-SHIN 2 (立ち飲み居酒屋・バー / 目黒)
★★★★ 4.5

目黒「立飲ビストロshin」のお酒と料理 10点

さてさて、2009年もあとわずかですが、今年は10点の店が少なかったかもしれません。でも今年最後の店は、今年5度も行きながら記事にしていなかった、目黒の「立飲ビストロshin」。満を持してのお届けです。
この数年で立ち飲み屋は急増しましたよね。気軽に、それも安くお酒が飲めるから行くのですが、すごくおいしいものを期待しているわけではない。でもこの店は、お酒も料理もおいしくて安いからステキ。それも料理はビストロ。定番料理はもちろん、新メニューも多く、いつ行っても決して飽きないんです。
まずは定番メニューの紹介。ここの鶏肉は大山鶏で、この「合い盛り」750円は人気メニューの「レバッチョ」と「タタキ」の二つが一皿になっているもの。特に私はこの「レバッチョ」を食べると、毎度うまさにうなってしまう。新鮮なのはもちろんのこと、レバーの部位もいろいろで、コリコリしているところもあれば、ネットリしている部分もあり、そこに岩塩、赤いタマネギとニンニクのスライスをアクセントにすると、うまさが引き立つ。この店に行ったら是非食べて欲しいです。
S1
定番の二皿目は、アンチョビキャベツ500円。お皿いっぱいに盛られてやってくるとそれだけでテンションがあがるのに、予想以上のうまさにびっくりするんです。そのうまさを再現しようと思ったけれど、あのうまさが引き出せないでいたら、dancyuの12月号にたまたまレシピが載っていたんです。そのうまさはバターと火力の強さ。大きめに切ったキャベツを熱したフライパンで焦げ目がつくくらいに炒め、そこにニンニク、アンチョビ、パセリとバターを入れ、ささっと仕上げる。ニンニクとパセリまでは想像ついたんだけれど、ただオリーブオイルで炒めていました。バターで仕上げるからこくが出て、お酒のつまみによく合うんだね。
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定番メニューの「メリメロ焼き」は今回は食べなかったけれど、これもボリュームあるからおすすめ。
S3
黒板(黒板じゃないけれど)メニューはその季節のおいしいものがかかれていることが多いので、定番とこの黒板から頼むがいいと思いますよ。
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というわけで、黒板メニューからは魚介をチョイス。「柳ダコ、有頭エビ、ツブ貝の三点盛り」950円。ビルトロなだけに、ワインに合うような味付け。基本はカルパッチョだよね。柳ダコって水ダコのことかな。スダチとオリーブオイルに岩塩、それに香味野菜がよく合う。家でもこういうメニューはまねしたいな。
S7
ここのお通しは、なかなかうまいんだ。今日は塩味が聞いたサラミに、蕗の水煮、それに水菜のサラダ。この蕗の水煮がビストロには新鮮だったんだけれど、意外なうまさ。お通しも毎度違っていて、シェフが趣向を凝らしているのがよくわかる。
S5
この店の良さは、料理はもちろんだけれど、やっぱり安くてうまい酒ががぶがぶ飲めること。グラスで飲めるスパークリングも豊富で、グラスにはたっぷり注がれていて、それだけでうれしくなっちゃう。
一杯目に頼んだスパークリングは、チリの「ウンドラーガ・ブリュット」でグラスなんと600円。
楽天で探したら、最安値は一本1000円でした。
正直、どのスパークリングがすごくおいしくて、どのスパークリングが何万もする味なのかわからない私。一本1000円のスパークリングで酔えたら本当に幸せです。
写真は二杯目に頼んだお店でも一押しの「モンサン・ガヴァ・ブリュット」750円。なみなみついでくれる感じが伝わっているでしょう?あまりにもおいしかったのでこれまた楽天で探していたら1260円でした。近所の信濃屋には売っていなかったのが残念。今度これは箱買いしよう。
こんな調子で、ワインはどれもこれも安くてうまい。赤のグラスは450円からで、私は十分おいしいと感じられたよ。安くておいしいワインをお値段以上の感覚で飲めるのが気持ちいいのかもしれないです。
S6
脇役のオリーブも、大きくてふにゃふにゃしていなくて、普通においしい。
S8
メインは、「大山鶏のロースト」1450円。
この店のメニューの中では高めの設定だけれどそれも頷ける。半羽使ってローストにしているんだもの。ぱりっと仕上がった香ばしい皮、柔らかい身、ハーブの効いたうまみ、一般的なフレンチに行けば3000円くらいとられてもおかしくないかもしれないな。あーー、満足。
S9
私は今年、この店に出会えたことが一番の感動だったかもしれないな。教えてくれた元上司とはまだ一度も行けていないけれど、近いうちに一緒に行けたらなぁと思う。こういう店に一緒に行ってくれる人が私のそばにはたくさんいることがうれしいです。
そうそう、この店はサービスも悪くないです。こういう安くてうまい店は、サービスがいまいちなことが多々あるけれど、距離感もいいかんじ。トイレもきれいです。かなり食べても4,5000円かな。軽く食べれば2000円ってところ。おいしい料理に押されて飲み過ぎるのが注意です。目黒駅から行きはちょっと距離があるかなと思うんだけれど、酔った帰りはいつも近いんだよねー。毎回いい気分になってしまうからだろうか。
S10
あー、今年も私のそばで「おいしい!」とか「うまい!」とか「生きてるね〜!」とかたくさん聞けて幸せだったな。食べ物を通じて、誰かを幸せにしたり、一緒に幸せになったりできたら、それこそが私の幸せだな。来年も私と一緒に「おいしい〜」と言ってくれる人、よろしくおねがいします!
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立飲Bistro-SHIN
03-3491-3663
目黒区目黒1-5-19 目黒第一ビル1階
[月〜金]17:00〜翌01:00(LO00:30)
[土]17:00〜23:00(LO22:30)

立飲Bistro-SHIN (ダイニングバー / 目黒、不動前)
★★★★ 4.5

目黒「とんき」のトンカツ 9.5点

「カツ」=「勝つ」で験を担ぎたい友達に誘われて、目黒の名店「とんき」へ。ここは九州に都落ちした友達も東京最後の食事にした店。みんなが認める店に行ってみなければ!
店に入ったときの前置きはあとにしてまずはカツについて。これがロースカツ!衣は2枚重ねなのに薄め、カリカリ、食べログで誰かがかいていたけれど、鎧のよう。肉は脂身が少なく、肉そのもののうまみを堪能できる。脂身大好きな人には物足りないかもしれないけれど、逆に脂っこいものが苦手な人にはぺろりと平らげてしまえるほど。
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こちらは横から見た図。衣と肉はキレイにはがれている。衣のサクサク感は最後まで変わらない。ソースはすでにかかっている。
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こちらはヒレカツ。ヒレというと丸いイメージがあるがこれは四角い。ロース以上に脂身が少なく(当たり前か)、しっかりと火が通っている。キャベツはかなり細切りでたっぷり。なくなりそうになるとすかさず、おかわりをくれる親切な対応です。ご飯も炊きたてでぴかぴかしていておいしい!ピーナッツはビールのおつまみです。これに豚汁がついてきます。豚汁と言うより、みそ汁に豚肉のぶつ切りが入っているという方が適当かも。一般的な豚汁に入っているにんじんやゴボウ、こんにゃく、里芋ははいっていなく、ほうれん草とお豆腐が入っています。
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こっちはヒレカツの横からの図。
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こっちは断面図。こうみると意外と脂身がありそうだけれど、食べるとそうでもない。肉は適度に軟らかく、しっかり衣とうまいことマッチする。
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1階の店内。入店するとすぐに、ロースかヒレか串か選ばせる。カウンターは35席とかなり広く舞台のよう。その後ろに待つ人のベンチがあるのだが、順番に座っているわけでもない。どうやって座ればいいのだ?と思い、近くの人に聞いてみると、お店の人がちゃんと覚えているとのこと。
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このお店の人はみんな楽しそうに働いている。自分のしている仕事に、提供しているトンカツに誇りを持っているのがひしひしと伝わってくる。最後にカツを切るこのおじいさんはおそらく80歳すぎだろう。毎日カツを切っているせいか背筋が少し曲がってしまっているけれど、シャンとした態度でカウンター内のど真ん中に位置していると、働いている若い人から年配の人までピシッとするから不思議。きちんとした寿司屋のよう。
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そうそう、最後にお会計の時、「このカツを食べたから試験に受かりますかね〜」の一言に、「いや〜、それはどうかな」と言って不安にさせた後、「カツを食べなくてもきっと受かりますよ」とうまいことを言ってくれた。すごく粋な一言。リピート率が高くなるのもわかるな。もしも試験に受かっていたらお礼を言いにもう一度行かなくちゃ。
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とんき
目黒区下目黒1-1-2
03-3491-9928
16:00〜22:45
火曜、第3月曜定休

とんき 目黒店 (とんかつ / 目黒)
★★★★ 4.0

目黒「ルソイ」のカレー 9点

なんで夏になるとカレーを食べたくなるんだろう。私の気持ちを見透かしているかのようにdancyuはカレー特集だし。このdancyu8月号はセブンイレブンで買うと金のスプーン付き。今ならまだ売ってますよ、ぜひセブンイレブンへ。というわけで会社帰りに寄れるカレー屋に行って来ました。この目黒の「ルソイ」は東京生活の目黒特集でもカラー2ページで紹介された実力店。dancyuでオススメしていた「ルソイバターチキン」を食べてきましたよ。
これが「ルソイバターチキン」1445円。スパイスはたっぷり使われているのに辛くない日本人好みの味。だけど、インドの味から日本人向けにはアレンジしていないとのこと。バターと生クリームの贅沢なまろやかさはご飯なしでこのままでもいいくらい。このバターを使ったチキンカレーは北インドのものらしい。この店は、インド北西部からパキスタンにまたがるインド料理を食べさせてくれる店らしいから、このバターチキンは本物なんだろう。このやめられない味わいは、スパイスとうま味なんだろうなぁ。
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こちらは季節の野菜のカレー。その季節で入る野菜は違うとのこと。野菜だけでも十分魅力的。
Sn380084
カレーの前に食べたタンドリー盛り合わせ。真ん中の棒状のものは、カバブ。最初は辛くないのがじわじわとかなり辛い。でもこの辛さがたまらなくいい。これだけでだいぶお腹が一杯になってしまったのが難点。カレーは空腹でがっつきたかった。
Sn380081
カレーを食べるときは空腹に限るなー。ビールも一杯程度にしておくべきだし、よくカレー屋で出てくるゆでたジャガイモもやめておいたほうがいいよなぁ。一口目のビールのために水分を少し我慢するように、カレーの前は食う風を我慢すべき。次回のカレー屋訪問の際にはこの教訓を忘れちゃだめだ!だいたい忘れちゃうんだけれど・・・。
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ルソイ
03-5487-5602
目黒区下目黒1-3-28 サンウッド目黒 2F
11:00〜15:00 17:00〜22:00
無休