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参宮橋「ももちどり」のホットケーキ 8.5点

ここのところハマっているこのホットケーキ。行きつけの美容院で教えてもらった参宮橋の「ももちどり」は家からも近いのでお気に入りの森ガールが行きそうなカフェです。すいていれば私好みなんだけれど、いつも少し混んでいるのでゆったり本でも読みながら時間を潰す気にはなれないかな。

ここの「バターミルクパンケーキ」650円は元祖ホットケーキという感じでなかなか良い。ふわふわしっとりで、どうしたらこうもなるものなのかと思う。ケーキは2枚で、バターは私には少し足りない。もうちょっと厚く切ってくれたらいいのに。メイプルシロップと白い透明なはちみつが付いている。シンプルな白い皿にシンプルな盛り付け。

 

 

店内で写真を撮るなとか(たぶん料理の写真じゃなくて内装のことだと理解してるが)、大声で話すなとか、いちいち張り紙までしてあってどうも気になるんだけど、そういうことが守れない人がこういう店を荒らすのはいやだなぁ。そういう意味で4名席が一つしかないのはいいと思っていて、だいたい大人数になると会話が弾みすぎるし、まわりが見えなくなるものだよね。でも張り紙は入り口の一つでいいんじゃないかなと思います。お酒を飲む場所ではないけれど、子供を連れて行く店ではないです。

 

次回はクリームがたっぷりのった「自家製塩バターキャラメルパンケーキ」を食べようと思います。えへへ。そうそう、コーヒーもおいしいよ。ポットいっぱいにもっていてくれるし。

 

 

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梅ヶ丘「リトル・ツリー」のホットケーキ 9点

ご多分に漏れず私もここ1年ほどホットケーキ流行りに便乗しているんだけれど、やっぱり女子で溢れかえるカフェとかてんこ盛りのクリームとか、夕飯にパンケーキとかどうもついていけない(いや、そこそこついていってるのか)。

 

そんな折り、うちの近所で良くしてもらっていた花屋が閉店してしまい、日々のテーブルの花に困っていると、その後にしゃれたホットケーキ屋がオープンした。とっても近所なのでふらりと寄ってみるとなかなか私好みな上に、居心地も良い。

 

昨年のホットケーキ業界の一大ニュースといえば、ハワイからしゃれた店が日本にやってきたことじゃなく、秋葉原の万惣が閉店してしまったこと。あの銅板でまわりをカリッと焼いたホットケーキは私のホットケーキ史上一番の座を譲ることは一生ない。その万惣で働いていた人が、我が街「梅ヶ丘」で店を開いてくれた、それがこの「リトル・ツリー」。ちゃんと銅板で焼いています。

 

まずは写真のこれ。ホットケーキは枚数が選べるので、1枚だけでもOK。飲み物プラス1枚だと680円、2枚だと900円。自家製メイプルシロップは濃厚、バターもたっぷり用意してくれる。この日は、生クリームとジャムをオプションで載せたけれど、ちょっと贅沢すぎるかも。バターとメイプルシロップがとってもおいしいから、そこだけじっくり頼むほうが良かったかな。飲み物はアールグレイで。まわりカリッとしているのは万惣のそれを彷彿とさせる。昔ながらのホットケーキで、パンケーキではない。確かホットケーキって和製英語だよね。はやりのふわふわでもなく、安っぽいわけでもなく、正統派の日本のホットケーキで、万惣そのままでないところが店主の個性が出ているね。

 

気に入っちゃったのでもう一度来ちゃった。トッピングはいらないなんて前回思いながらも、今回は懲りずに生クリームとあずきで。やっぱりバターとメイプルシロップで楽しめば良かったかな。そしてお昼をたっぷり食べた日だっただけにホットケーキは1枚で良かったかも。ついつい欲張って注文してしまうんだけれど、近所だからいつでも来れるんだし、次回は1枚にしよう。

 

そうそう、どんぐりの焼き型がかわいいでしょ。

 

 

バターとメイプルシロップをどぉわーーーーとかける。ホットケーキっていうのは2枚以上重なっている時、縦に二枚切って一緒に食べるものなの?それとも上の1枚を食べてから下を食べるべきなの?なんて言う、「勝手にすればいいんじゃない?」という小さな悩みが楽しいのだー。十分女子な私。

 

 

一昨日、年間購読している雑誌「dancyu」の最新号が発売日の随分前に届いた。特集はコーヒー、それに流行りのホットケーキ。9月にオープンしたばかりのこの店がもう掲載されてる。混んで入れなくなっちゃうとかいやだなー。

 

店はあんまり広くないので、多くても二人で来るのがいいかな。

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東北沢「おかめ」のおでん 10点

私、おでんが大好きなんです。一番好きなのは、日本橋「お多幸」の安くて日本橋らしいなんとなくざっくりした感じのおでん、もちろんとうめしは外せず。「こなから」は、これがおでんか?っていうくらい繊細で、でもちょっと気取り過ぎていてお財布的にも私には合わない。その点、この東北沢の「おかめ」はしっぽりとした大人な雰囲気、たぶん10年後も変わらない佇まい、びっくりするような透き通ったスープ、秀逸なおでん以外のつまみ、財布にやさしいお会計、どれも素晴らしく一度行ってとっても気に入ってしまいました。

 

だってだってこんな真っ白なおでん、みたことある?関西のおでんはこんななのだろうか。練り物だって入っているのにどうして色が移ったりしないんだろう。スープはこんな色でもしっかり鳥のだしが効いていて塩もしっかり。大根は崩れていないのに中までスッとやわらかく、芯までスープが染み込んでいる。真っ白でふわふわのはんぺんは私好み。ゲソ巻もこんにゃくもうまい。とってもうまい。

 

 

豆腐のおでんは、つまり湯豆腐。たっぷりの刻みネギに醤油をかけてくれるのでスープにほんのり色がつきます。ツブ貝はとっても大きくて食べごたえあり、お醤油をつけて食べます。

 

実はとっても気に入ってしまい、一週間以内にもう一回訪問してしまいました。コの字型に20席ほどあるカウンターなのに全く同じ席だった。

 

 

おでん以外のつまみもとっても秀逸。お通しは二人で行けば二種類出てきて、気が利いたつまみが出される。冷たいビールをくくくっと飲むのには最適なお通し。この日はタコの三杯酢や小松菜と揚げの煮浸しだった。

 

カウンターの予約はできないので、しばらく席があくのを待っている最中、カウンター内のスタッフたちの一挙手一投足を眺めていた。すると揚場でこれはこれは美味そうなカレイが揚がっている。その時見たのは実は身の方ではなく、骨の部分だったのだけれど、かぶりつきたいくらいカリッと揚がっている。これはスバラシイ!と思い、注文するとたっぷりの身が。もちろんこの身の部分もおいしいのだけれど、下に敷かれた骨が塩で食べるとこの上なくうまい。骨はもちろん、尻尾も尾びれも、頭もうまい。残すところなんて少しもない。なのに隣のテーブルの女二人組、これを食べないでいつまでもいつまでもテーブルにおいてある。もしや食べないんじゃないかとハラハラしながら私は先に店を後にした。骨がうまいなんて知らないで大人になったのは、あぁ、かわいそうに。

 

 

山芋の磯辺揚げもすばらしい。海苔っていうのは日本人が愛する味だよなぁ、海苔と豆腐のホントの旨さはハンバーガーやステーキが最高だと思っている人種には理解できっこない。

 

 

この店が気に入ってしまった裏の理由は、大人の遊びができる店だから。「おでんどれにしようか〜」なんて選ぶのは楽しくてたまんない。せまいカウンター席は2人で来る以外に考えられないし、相手との距離が近いから会話も弾む。そうそう、だから心を許して会話ができない関係の人と行ってはいけないのです。東北沢駅からも5分ほどあり、外に飲み屋もないため人にばったりあってしまうこともない。酔って駅までふわふわと帰る道のりも楽しい。私の家からも程よく近い。そして予約ができないところもいい。予約できないってことはみんなも予約できないってことだから、ふらりと「飲みに行く?」なんて時に使えるわけで、でもそんな店でも条件を満たしていなくちゃいやで、そういう店がほしい年頃なのです。

 

あーー、楽しかった♪

 

 

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目黒「能登の夜市」の香箱蟹 9点

蟹は毛蟹って決めていた10代、上海蟹を知ってしまった20代、松葉蟹の違いに気がついた30代、香箱蟹に悶絶する40代。

 

40代になってから出会える食材があるって言うのはいいよね、まだまだ未踏の食がいっぱいあるんだな。私のTwitter友達に蟹が大好きだから「かにこさん」と言う方がいて、その人が年がら年中蟹ばかり食べているから、蟹への意識がここ数年高まりました。と言うわけで、香箱蟹お初です。香箱蟹は、ズワイの雌で石川県で捕れるものを言います。毎年11月6日から1月6日までと食べられる期間が雄よりも短く、また身が小さいためあまり東京には流通しなく、地元の方のごちそうとして食されているそう。そんな香箱蟹を含め能登の食材が食べられる居酒屋が目黒にあると教えてもらったので行ってきました。穴場っぽい。

 

まずは、カブラ漬けでビールをぐぐっと。このカブラ漬けは鯖でした。そりゃぁブリが良いに決まっているけれど、鯖で良いからたくさん食べたい派です。

 

 

刺し盛りは7種類。アジ、真鯛、ブリ、柳鰆、チヌ(黒鯛)、ヒラメ、タカバ。どれも新鮮でとてもおいしい。ブリは氷見で上がるブリと同じ海で泳いでいるだけあってなかなかうまい。

 

白子は揚げ浸しに。もちろんおいしいんだけど、蟹までのつなぎで、テンションはマックス。

 

そして香箱蟹、じゃーーん。ひとり一杯ぜいたくに。香箱の特長は、プチプチとした食感の外子、ほろほろと崩れる内子、味噌の三種が楽しめる上に、身が濃厚であること。さてさて、私たちは料亭で出てくるような「香箱化」を目指してここから黙々と剥き続けます。つらい時間です。手についた小さな身と取り切れない足の細い部分を吸うだけですが、うまさは指から伝わってきます。この時点で興奮がとまりません。

 

これがその内子ね。食欲をそそる色だよね~。

 

 

じゃーん。こうして身を剥いて、甲羅の上に載せて、私の「香箱化」が完成~。いやー、いろんな食感、うまみを味わえて幸せすぎる~。4人全員剥き終わったところで、大量に口に運ぶ。うわーー。うますぎて黙ってしまう。悶えフード認定。そしてビールから日本酒に変更。甲羅の身は日本酒を注いでキレイにし、飲み干します。日本人で良かったよね、私たち。

 

そして、二人前のおじやを注文。身がたっぷり入っておいしいのはもちろんなんだけど、外子や内子の食感が、柔らかいご飯にサプライズを与えてこの上なくおいしいんです。この上なく。

 

若干物足りなかったので、ブリしゃぶも注文。このブリしゃぶがとてもとてもとてもおいしかった。脂が乗りすぎている感があるこの時期のブリも、しゃぶしゃぶすると絶妙に。「おおおー、これはー」と大はしゃぎした感は、実は香箱より大きく、次回もリピートしようと心に決めました。

 

 

さて、タイミング良く、金沢の後輩からまさにこの日に家に香箱が送られてきまして、この週は連日の香箱祭りでした。いやいや、これは年に一度は食べないと行けないね。

 

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築地「魚がし料理三代目 金八」の夜のメニュー 8.5点

久しぶりに築地までお魚を食べに行ってきました。それも夜。昼は手ごろな価格で食べられる定食屋としてかなり定評があるようですが、夜は天然の魚のみを扱う小料理屋。居酒屋のような店構えにしては強気な価格設定ですが、その味には納得です。

付きだし三種。左はいちご煮。海の香りがいっぱいで食欲が増進。右はマグロとアボカドのタルタル、春巻きの皮を揚げたものがのっていて、食感に変化があり飲み屋の居酒屋と一線を画している。上はアオヤギのぬた。突き出しだけで1500円くらいしているのでは?と思っちゃう。こんな良いマグロをタルタルにしちゃっていいのだろうかという罪悪感がたまらない。

 

 

刺し盛り2400円。右上から左回りにマグロ、赤貝、鯛、イカ、シマアジ。量は少ないけれど極上の魚たち。

 

長良川の鮎塩焼き1200円。はらわたとその周りの薄い肉を取り、たで酢でやると日本酒がぐいぐい進む。たまらん、たまらん。鮎のはらわたたまらん。ふわっとした身にふった塩が当たると加減良く、これまた酒が進む。ぱりっとした皮、あぁしゃぶりつくしたい。
添えてある、ミョウガの赤酢漬けや昆布の山椒煮、レンコンの酢漬け、どれもちょっとした口直しが一品なのがいい。

 

野菜天盛り。1200円。ナス、ミョウガ、インゲン、アスパラ。値段はかなり高いが、とても上手に揚がっている。

 

ウニ天ぷら、880円。海苔で巻いてあり、ウニの濃厚さを熱々で感じられる。いや、でも、ウニは生が良いかなぁ。

銀むつの西京焼き1600円。これがこの日の一番だったかも知れない。ここまで濃厚でねっとりとしていて、こぼれ落ちたわずかなかけらも惜しくてキレイに拾ってしまったのははじめて。築地場外のナカトウ食品、魚久のもどれもすごく旨いと思ったけれど、これは遙かに超えている。でも高い。

 

ツブ貝の釜飯。頼んでから40分ほどでできあがる。途中、蒸らしはテーブルの卓上コンロでしてくれて、その立ち上がる湯気で幸せな気分に。海苔の味噌汁と漬け物が付いて2400円。ご飯は軽くよそって4杯程度。まぁ贅沢。

 

 

味も盛りつけも一流だし、お店の人も対応も行き届いているんだけど、店内の大きなテレビや壁一面に貼られた手書きのメニューは客単価とは合わない。軽く飲んで、ひとり8~9000円。今回は最初からおごってもらえる前提(それも予算にも制限なし)だったのでここにしちゃったけれど、自腹でここを選ぶのはなかなか勇気がいるな。いや、でも、すごくおいしいし、お店の人の感じも良いんです。ランチ予算と内装のギャップがあるからそう思うだけで、もう少し儲かってきたらそこの穴はうめてほしいな。

 

 

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