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信州山形村唐沢そば集落「山法師」のそば 9.5点

最近、登山で信州に訪れることが多いのですが、登山の後はどうもジャンクなものが食べたくなってそばには手を出していませんでした。ですが、とある人の「そばが食べたい」につられて行ってみると、やっぱりどこもレベルが高い。改めてびっくりしました。この唐沢そば集落なるところを初めて知ったのですが、松本I.C.からほど近く、乗鞍岳の帰り道にもなる場所だったので行って来ましたよ。

この唐沢そば集落は、500mほどの集落にそば屋がズラリと並んだ不思議な場所。松本盆地を見下ろす丘の上にあり、隣には唐沢のせせらぎが気持ちいい場所です。こんなところにそば屋が?と思いながらドライブすると、一面の畑の前に片側だけのそば屋通りが突然現れるんです。私達が訪れた「山法師」は通りの一番奥に位置し、店というより、まったくのおばあちゃんち。普通の玄関を通され、大広間にテーブルがあるごく普通の家なんです。縁側が広く、ざぶとんが敷かれていて、若干趣味の良くない小判や刀やスズメバチの巣がランダムに並べられています。そして土曜の夕方だというのに私達以外にお客さまはいません。ホントにおばあちゃんの家に遊びに来たみたい。

私が頼んだのは、盛りそば700円。いつも東京でそばを頼むと量が少ないので大盛りにするのですが、ここでは天ぷらや馬刺しも食べたかったので普通盛りに。と思ったのだけれど、盛られたそばは東京で言う大盛りレベル。それで700円。そばを表現する言葉がどうもうまくないので説明できないのだが、ずるっとすすると香りとのどごしがよく、止まらない。この前の週に穂高でもそばを食べてその時もとてもおいしいと思ったのに、うまく説明できないのだけれどこっちのほうがずっとおいしいと直感的に思いました。なんでなんだろう。最後に辛味大根をいれてすする。辛味大根大好きだーーー。あっという間に平らげました。

 

 

野菜天ぷらも注文。これで400円。大葉、さつまいも、モロッコインゲン、ししとう、ズッキーニ、カボチャ。さくっと揚がっていてとてもおいしい。こういう普通の天ぷらが食べたかったのだよー(高級な天ぷら屋の天ぷらじゃなく)。

 

 

馬刺し(いくらだったかな、500~600円だったかな)。その前の週も登山の帰りに馬刺しを食べたが、このあたりどこで食べてもレベルが高くて量が多い。肉々しいものが食べたかっただけに馬刺しで一気に胃が目覚めた。生肉ってなんてうまいんだろう。私の父の実家のある松本では馬刺しはおろしにんにくで食べていたけれど、ここはおろしショウガだった。胸焼けするけれどやっぱりニンニクがいいな。

 

 

この日の乗鞍岳は夏とは思えないほどの快晴で、槍穂がよく見えました。気温は14度、日差しは厳しいけれど吹き抜ける風は涼しく気持ちいい~。ハイキング感覚で3000mまで登れるのは良かったな。

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青森、三厩(みんまや)の秀鮨のマグロやおもてなし 10点

長らく体調が振るわず休職していたのですが、夏を前にやっとこさ復帰できました。その復帰を自ら祝ってずっと行きたかった青森県津軽半島突端の三厩(みんまや)に寿司を食べに行って来ましたよ。

向かうはもちろん「はやぶさ」で。乗り心地もよく、新青森駅まではすいすいと行ってしまいます。新青森駅にたまたまE5系がふたつも止まってましたよ。かっこいい!、鼻が長い!

 

新青森駅からは津軽線で蟹田駅、たった一両の車両に乗り換えて三厩駅まで向かいます。このたった一両の車両がのんびりなの。日に三厩までは5往復しかしていないし、お客さんは11人しか乗っていない。自分でスイッチを入れる扇風機がいいんだよねー。

 

 

こんな落書きがあったりね。

 

三厩駅からは100円の循環バスが龍飛岬まで往復していて、ここで降りた人のほとんどは三厩の集落を通りすぎて竜飛岬まで行ってしまうようです。私たちはこの町にはもうひとつしかない「龍飛旅館」に宿泊。目の前の中浜海岸はとてもきれいで散歩やテントを張る地元の人しか見当たらない。かもめの数のほうが100倍は多いよ。北にはすぐそこに北海道が見えます。

 

港の船にはイカを釣るための大きなライトや豊漁を願う旗がなびいていて情緒あります。この旗、調べたら山形県鶴岡市の龍澤寺という漁業関係者がお参りするお寺らしい。

 

これは海底に沈める魚のマンションとのこと。なんともかっこいいぞ。

 

梅雨の雨がしとしとと降る早朝。カラスだって寒そう。

 

さてさて、秀鮨について。もとい三厩について。

大間のマグロって聞きますよね。ブランド化して高騰しています。でもマグロは津軽海峡で泳いでいるので、他の港に上がっても同じマグロです。この三厩(みんまや)は、下北半島の反対側、津軽半島の突端にある小さな漁村で、三厩のマグロが驚くほど安く食べられる上に、心あたたまる、寿司屋なのにまるでスナックに来たような(笑)おもてなしを受けることができます。町にはこの店しか寿司屋はありません。
メニューはセットで選ばず、おまかせで海の幸、山の幸を出してもらいました。量は食べられないので少しずついろいろなものを、そして最後にはマグロの握りでしめたいとだけお願いしています。

青森の幻のお酒「田酒」も山ほど飲み(となりの常連さんごちそうさまです)、結果的にひとりあたりの料金はあまりにも安くて申し訳なく思うくらいです。

突き出しは、漬物、ネマガリダケとひじきの煮物。

つまみ第一弾は、マグロの刺身。赤身ともう少し脂の乗った部分、そして中トロ。口の上でまるでシルクのような感覚。あまりにもおいしくて最初から言葉を失います。

 

続いて、心臓部分二種。馬肉のような味でにんにく醤油でいただきます。心臓上部のポンプ部分はコリコリとした歯ごたえ。こんな珍しい部位が食べられるのも一本で買っているからこそです。

 

水槽から取り出したばかりのアワビとツブ貝。アワビ、コリコリとしていて旨味も強くなんてうまいのかしら。

 

山の幸より、ギョウジャニンニクの醤油漬け。三厩は海を目の前にしながら、山が真後ろにあり、海の幸も豊富なんです。食生活が豊かなんですね。でもスーパーや病院は少なく、車で青森市街までまとめて買い出しに行くそうです。

こちらはネマガリダケ。こちらの人にとってたけのこといえば夏のネマガリダケだと食彩の王国で言っていたな。やわらかくてポキポキとうまいのです。

 

イカ刺し。漁村にはたくさんのイカ釣り漁船がとまっていました。新鮮でうまい。子持ちヤリイカの焼きは、子持ちの部分がまるで米粒のようで、まわりは香ばしくてカリッとしてながらも、子持ちの部分がねっとりしていてすごくうまい。マグロの胃袋は甘辛く佃煮で。酒の肴にびったり。ツブ貝は壷焼きで。ツブ貝は生より焼いたほうが好きだなぁ。

 

 

夏の短い期間が旬のキタムラサキウニは目の前の海で取れるそう。その場で割ってもらってスプーンですくうと身は小さいながらも海の塩辛さとウニの甘み、新鮮だからすぐに口では溶けません。贅沢すぎます。
その場で割ったものではないウニも、ミョウバンを使っていないので不自然な味がしません。こんなにうまいウニはひっっっさしぶりです。かきこんで食べたかった。ウニをたくさん食べたい人は電話で事前に言ってほしいとのことでした。次回夏に行くときはきちんと連絡しよう。

 

 

子持ちヤリイカの一夜干し。丸かじりするとやわらかくて、中からぷちぷちと卵がはじけてすごくすごくうまい。

 

 

マグロの胃袋の佃煮。

 

ツブ貝の壷焼き。

最後に握りはマグロ三種と巻物、それにウニの軍艦。大トロは脂が安っぽくなくなんとも言えず幸せな溶け心地、口の中で酢飯と相まって最高の最高の時間を提供してくれます。あまりにも美味しすぎて次の日の予定を変更して(弘前に戻って岩木山に登ろうかと思っていた)昼も食べに来てしまいました。こんなにうまいマグロはたべたことないかも。いや、あるのかもしれないけれど、1万円以上は払うような寿司屋で出会った記憶しかありません。このマグロは酢飯と一緒に食べた方がうまいような気がするな。三厩最高!

 

おみやげで巻いてもらいました。おやつにぺろりといただきました。

 

 

この店は、もちろん安くてうまいマグロや地魚や山菜が食べられることはもちろんなのですが、ここのご夫婦のホスピタリティがすばらしいんです。おいしいものを食べてほしい、三厩のいいところを知ってほしいという気持ちがあふれ、時間が許す限りあらゆる方法でプレゼンしてくれます。例えば、今まで採れたマグロや山菜の写真を目の前にあるテレビにパソコンから写真を映しだして見せてくれたり、自作のマグロの絵はがきやマグネット、アワビで作った携帯ストラップをプレゼントしてくれます。私はなぜかネット通販で買ったターコイズのピアスをもらいました(なぜ?)。さらに次の日に観光にも案内してくれました。そして、一緒に飲んでくれた地元の方々、ホントに楽しいひと時をありがとうございました。田酒うまかったです。あまりにも田酒がうまくて、田酒の前掛けを新青森駅で買ってしまいました。

三厩はちょっと不便です。とは言っても、はやぶさが開通して便利にはなったと思います。東京から9:36のはやぶさに乗っても三厩着は15:00です。津軽線の三厩駅は津軽半島の終着駅。一日に5本しか走っていませんが、駅前の100円循環バスで町まで行ってくれます。宿は龍飛旅館一件しかありませんが、秀鮨から送り迎えしてくれます。目の前の中浜の海岸は南国みたいなキレイな海岸(多分そんなふうに見えるのは夏だけ)だし、高台にある義経寺まで登れば湾全体が一望できます。義経寺ではアオゲラの群れに会えました。バスで龍飛崎まで行けば、津軽海峡冬景色の碑と石川さゆりの歌声(龍飛崎が出てくる二番)が大音量で聞けますよ。珍百景で有名な階段国道も笑えます。

新幹線が函館まで伸び、さらに三厩まで便利になった暁には、この三厩マグロと秀鮨のホスピタリティは今よりもっと流行っちゃうんじゃないかと思います。みんなに知ってほしいという気持ちでこの記事を書きながらも、変わらず地元に愛される今のままの秀鮨であってほしいと思うばかりです。また遠くないうちに遊びに行きますので、三厩の皆さん、また遊んでください。

 

 

最後に龍飛岬にて、マグロを担いできたぜ!気分はハトヤw

 

秀鮨
青森県東津軽郡外ヶ浜町三厩新町35
0174-37-2856

【バスクへの旅11】サン・ジャン・ド・リュズのCHEZ PABLO(シェ・パブロ)

フランス側のバスクにある港町「サン・ジャン・ド・リュズ」には、ビアリッツからバスで買い物に来たのと、バルセロナへの帰路と二度利用しました。食事は、二度ともバスク情報でお世話になった長尾智子さんの「わたしとバスク」に掲載されていた、マルシェ近くのCHEZ PABLOを利用。もし次回この町を訪れたとしても、必ずここに行きたいと思える店でしたよ。
バスクへの旅の資料はあまりなく、ずいぶん昔の雑誌「旅」のバスク特集「PEN」のバスク特集、それにこの「わたしとバスク」がとっても役に立ちました。あとはTwitterでバスクについてつぶやいている人に直接聞いたり。バスク好きはみんな親切でしたよ~。

話しは戻って、シェ・パブロ。赤い扉にチェックのカーテン・テーブルクロスがステキな街のレストランです。

店内もこんな感じ。国境近くとは言ってもやっぱりフランスです。

メニューはフランス語!ととまどうなかれ。


どなたか旅行者が和訳してくれた日本語のメニューがあるんです。そうとうくちゃくちゃですが、わかりやすいんです。これもしかして長尾さんが書いてくれたのかしら。

この店で食べなくちゃいけないメニューがあるのにもかかわらず、下調べが行き届いていなかったため、1回目の訪問は日替わりランチを注文。水みたいなサングリア?ロゼ?がバスクっぽい背丈の低いコップと共に出されます。暑かったので私はビールぐびぐび飲んじゃいましたけど。

最初はスープ。すいません、なんだったか覚えていません。異常に熱かったのを覚えています。よく煮込まれたすじ肉と豆?ジャガイモ?っぽいスープだったかな。

サラダはちょっとピリッと辛さがきいたトマトのサラダ。

私はデーンとステーキにポテト。この肉がうまみが詰まっていてうまいんですよ。繊細すぎない肉と塩こしょうのみのシンプルな味付け、ほくほくのポテト、そしてそのポテトは無造作にもられていて、なかなかよかったです。

やまぴーはクスクスの上に鶏肉の串焼き肉。ピーマンやパプリカのグリルがとろり溶けてこれもなかなか。どちらのコースもボリュームたっぷりで腹がはち切れそうでした。

となりの男性二人組を見るとイカスミのグリル食べてる!いやーん忘れていたよ、この店に夏に来たらこれ食べなくちゃいけないんだった。どういう関係か微妙な男性二人においしそうな料理とともに写真を撮らせてもらうことに。うん、ドヤ顔ステキです。胸に挟んだナプキンが無造作でかっこいい。

こちらはどういう関係か微妙な片割れ。写真撮らせてと言ったら舌出しちゃって、かわいい。私が食べたお肉と同じなんだけど、彼が食べると肉が小さく見える。

こちらは左側の家族三人。これまた昼ごはんとは思えない巨大な悪を食べています。肉!って感じの赤身が美味そうだなぁ。みんな自分の食べるものを自慢しちゃってる。

奥さんとお子さん。このおこさん、DS(PSPだったかな?)をやりたくてでも充電が足りなくてずっと店のカウンターの脇で充電しながらゲームしていたんだけど、店主に邪魔だと首根っこ掴まれて奥のテーブル席の脇のコンセントに連れてかれてた(笑)。その姿がマンガみたいでかわいいの〜。

これにデザートとコーヒー。デザート断ったらチーズ出てきたし・・・。これで13ユーロだからお得だけれど小さい胃袋な私達には苦しくて苦しくて気持ちが悪くなりました。それに下調べ不足から、ここで食べるべきピペラドとイカスミ食べるの忘れたし・・・。と、楽しくておいしかったけれど、心残りのシェ・パブロのランチ。バスクを去る日に湖の街からTGVに乗る予定だったのでスーツケースをカラカラひっぱりながらもう一度来ました。

ってわけで気を取り直し、きちんと下調べと食べ過ぎを注意して二度目のシェ・パブロのランチへ。最初はスープ・ド・ポワソン6.5ユーロ。クルトン山盛りでくれます。熱くて熱くてなかなか食べられなくてたらたらしていたら、店主に口に押し込まれた〜。ダメな日本人に映っていたのだろうか。

これがお目当てのピペラド入りオムレツ6.5ユーロ!ニンニクと辛くなく青唐辛子、玉ねぎ、パプリカ、トマトを卵でとじ、最後にエスペレット産の赤唐辛子を振り、生ハムをぺろりと乗せた家庭料理。唐辛子を加えたシンプルな味付けがおいしい〜。

こちらは一度目の訪問で隣のおじさんが食べていたイカスミのグリル。濃厚なイカ墨をトマトベースで伸ばしてオーブンで焼き上げている。うまいー、でも口の周り真っ黒ー。パンできれいにすくいとって皿をきれいにしていただきました。

楽しかったバスクの旅も最後。このカメラの手前ではサン・ジャン・ド・リュズで寂しくうなだれている私達がいます。

サン・ジャン・ド・リュズからTVGに乗ったのはホントにつかの間。イルンに入ってバルセロナまで6時間の長旅が始まります。renfeは乗り心地はいまいち。バルセロナに向かえば向かうほどテンションは下がり、そのあと最悪な事件を迎え、「二度とバルセロナなんて行くものか」と思いつつ、「ま、トランジットならいっか」くらいの気分までは立ち直りました。

バスクはまたいきます。できれば来年行きたい。いっしょにサン・セバスティアンの街でバル巡りで呑んだくれてくれる人募集中。一生の思い出に残るグルメで心が開放される旅を企画しますよ。

ってわけでアディオス!アスタ・マニャーナ!

【バスクへの旅その10】L’Auberge Basque(オーベルジュ・バスク)の食事 後編

引き続き、オーベルジュ・バスクについて(前編はこちら)。オーベルジュと呼ばれるからだけに食事はなかなかのもので、朝食以外は宿泊者以外にも解放されています。レストランだけでなく、昼間はカフェ利用もあり、この緑いっぱいの空間にふらっと立ち寄ることもできるわけです。宿泊しない方で、このあたりをドライブされる方はふらりと寄ってみるのも良いかもしれません。

このオーベルジュの良さは、そのないようにみえて、きちんとあるサービス(おもてなし)です。「きっちりサービスしています」というようないかにものサービスというわけでもなく、おもてなしの心だけはあるけれど民宿的な距離の近さや田舎くささがあるというわけでもなく、洗練されていて、しかもおしゃれなのに格好つけていなく、前からここにいたような心地よさを感じるんです。「この緑と空と風を贅沢に味わってほしい」という気持ちと、それをサポートするためのやりすぎではないサービス。そしておいしい食事。ここに来たらぼけっと昼寝をし、太陽のまぶしさと日陰の心地よさ、吹き抜ける風に少しテンションをあげ、雨が降ったら木陰でしっとりと緑が塗れていくのを感じる。そんなことを感じてほしいので宿泊、それも2泊以上をオススメします。

さてさて、まずはここの朝食から。朝食は南側のレストランの一角でとることができますが、「外で食べてもいい?」と聞いたらもちろんOKで、2泊目は外でいただきました。この写真の太陽の下あたりにある外テーブルです。朝は日差しがいっぱいです。

これがその朝食!一日目にダイニングで食べているところです。私は大きなポットにたっぷりのコーヒー、やまぴーは南部鉄器に入った紅茶。パンはガトーバスクを含む4種類、ヨーグルトにルバーブとナッツのジャム、それに選べるフレッシュジュース。パンケーキにはハチミツをたっぷり。これで16ユーロ。28ユーロのもうワンランク上の朝食は見ていないけれど、これ以上豪華にするってことはハムや野菜や卵が付くのかしら。

翌日は外で。バスク・リネンのカラフルな色が朝の日差しに映えてすがすがしい~。パンは食べきれないので持って帰ろうと思い、ナプキンがほしいと言ったら、このレストランのおみやげ物を入れる上等な厚い紙袋を持ってきたからびっくり。みんな持って帰ったりしないのね。となりのテーブルもほとんど残していて、朝食に喜びを感じている様子もなし。こんなステキな空間と贅沢な朝食をもっと満喫しようぜ~、フランス人♪

どちらかと言えば好んでヨーグルトを食べない私ですが、このヨーグルトは濃厚で牛乳の味がしっかりして酸味も少なく、もちろん甘くなく、とってもおいしかったの。ナッツ入り手作りのルバーブのジャムとベストマッチで毎日食べたいヨーグルトでした。EKIAというヨーグルトでバスクで生産されているみたい。調べてみたけれど日本では売っていないヨーグルトだったよ。残念。

続きまして夕食。夕食は20時以降の予約なのですが、まだ20時はこちらでいう夏の17時くらいで結構強い西日です。料理は基本的にはコースで、前菜とメインの数で値段が決まります。初日は前菜とメインが二つの36ユーロのコースを選択(調べたら値上げしているよう)。一つ星の味がこのお値段で食べられるのはとってもお得。でも正直、料理のことは詳しいことは忘れてしまいました・・・・。細かいことをかけなくてスミマセン!やっぱりブログは記憶の新しいときに書かなくちゃダメだな、反省。

私はグラスのシャンパンやワインでしたが、お酒を飲まないやまぴーは、終始このプランツドリンクを選択。お茶という感じではないらしいがとても気に入っていた様子。

アミューズ。瓶に入っていてフタを開ける仕組みになっているの。やっぱりアミューズはわくわくしないとね。下にひかれた唐草模様のプレートステキでしょ。

初日の前菜。盛りつけはさすがフレンチ。美しい~。

やまぴーの初日の前菜。中からどろっと黄身が。

私のメインは肉。


やまぴーのメインは魚。いろいろな種類のにんじんを使っているとのこと。

デザートの時間になってようやく日も暮れてきました。

このデザート共にコーヒーや紅茶がだされるんだけれど、紅茶を入れるポットに南部鉄器を使っていたのは印象的でした(朝食の写真参照)。そして添えられたのはこんぺいとう!ふたりで喜んでしまったのですが、これは紅茶に入れるお砂糖として使うためだったようです。そういう発想は日本人にはなかったけれど、いやいややっぱりこんぺいとうは口に含んで、あの凹凸とやさしい甘みを舌の上で感じるのがいいんじゃないかと思います。日本のいいところをうまく取り入れようとする気持ちがここでも、ムガリッツでもあったけれど、若干日本を勘違いしているのは、「ブレードランナー」の頃から変わらないですね。

私たちの席でいつもステキな笑顔を振りまいてくれていたのは、この写真の右手の男の子。はにかんだ笑顔がかわいいんですよー。この日はパリ祭の日だったから、この田舎町でもなにかイベントがあるのかと思ったのですが、何ら変わらず。「パリでは花火が上がるよ」と教えてくれました。パリ祭だからか、家族三代で来ているお客様もあり、私も少しだけパリ祭の雰囲気をいただけました。

そうそう、歩いて2キロほど先の大きなスーパーに行ったんですよ。そうしたらエスパドリーユが5ユーロだったんです。定番の白を二人で履いて、るんるん気分の足下です。もっと他の色も買っておけば良かった。

二日目の夕食。前日のコースの量が多く、メインは1品でいいねということで、26ユーロのコースを選択。これは料理も決めうちなので、ふたりとも同じものを食べました。まずはアミューズ。

前菜は、根菜を中心とした野菜仕立てのもの。

そしてメイン。

今日もデザートを食べる頃になって日が暮れていきます。すてきやん~。雲が遠く感じるよ。

刻んだナッツがのったプディング。ル・クルーゼの使い方がうまいなぁ。こんな風に冷やす料理に使ってもステキなのね。

イケメンオーナー兼シェフのセドリック・ベシャド。デュカスの元で修行を積んで基本のフレンチを学び、バスクの素材を使った料理を提供することにしたんですって。料理の腕もさることながら、古民家を買い取ってここまでセンスのあるオーベルジュを若くして作り上げるとはすばらしい。

最後にいつもチョコレートがでるんですよ。でもお腹がいっぱいで食べられないんです。ここでもまた朝ご飯の時のようにナプキンをくれというと、「なんで?」と聞くんです。「部屋で食べたいの」の言うと、「皿ごともっていけばいいよ」とのこと。オーベルジュならではの当たり前と言えば当たり前のサービスに、これまたすてきやん♪と思いました。

フランス側のバスクに行かれる方は、ぜひぜひ海から少し離れたこの丘の上のオーベルジュにも止まって欲しいです。

オーベルジュ・バスクのホームページはこちら

【バスクへの旅その9】L’Auberge Basque(オーベルジュ・バスク)で優雅な山のバスクを満喫 前編

フランス側バスクの一番西にある町「サン・ジャン・ド・リュズ」からタクシーで20分ほどの丘陵地帯に、このオーベルジュ・バスクはあります。オーベルジュとはフランス語でレストラン付きの宿泊施設のことで、ハネムーンにぴったりな宿泊施設が付いたすてきなガーデンレストランです。レストランも一つ星。宿泊客ももちろん食事を取りますが、車で来訪するお客さんも含めるとディナーはほぼ満席。何冊もバスクの資料を引っ張り出していたときに見つけたとっておきのオーベルジュです!

食事中心の後編はこちら

お庭はどこまでが敷地?と言うほどの広さで、とても大きなプラタナスが何本も植わっていて緑豊か。そこに白壁のオーベルジュ。ここに古くからあった民家を改造して造ったそう。1階はフロントやくつろぐスペースとレストラン、それにバーが併設されている。2階は宿泊施設で部屋のデザインがそれぞれ違うらしい。もちろんこの庭に面している2階の部屋が一番に良い部屋で、1泊食事なしで250ユーロくらい。食事は比較的リーズナブルな値段で提供されるから、この値段でハネムーン滞在だったらお得なんじゃないだろうか。

いや、ですけど、しかし、私たち女二人がそんなステキな部屋に泊まれるかというと、もちろん泊まれません。そんな金銭的余裕ありませんしっ!

このレストランの正面入り口の左側に別棟があるのですが、その別棟の1階の一番手前の黒い扉のある部屋、それが私たちの部屋です。この棟は1階の奥は団体のお客様がビジネスミーティングに使えるような広い部屋と倉庫、2階はスタッフ部屋でした。私たちの予想では、このオーベルジュのオーナー向けの仮部屋としてこの部屋を作ったけれど使わなくなったから安い値段で宿泊させようってことになったんじゃないかと踏んでます。なんと1泊90ユーロ!この円高を考えるとひとり5000円しないで優雅なこの場所を満喫できるのです。ここに2泊できる空室日程をベースに旅程をくんだくらいです。絶対この部屋お得だって。

でもこの西向きのお部屋すごくいいんですよー。前にはスタッフ以外誰も入ってこない前庭があって、そこまで段差もなく扉が開かれていて、心地よい風がながれてくるんです。ドアを開けたまま昼寝していても時折スタッフが通る程度で誰も来ません。一応、反対側の廊下に続くドアもあって鍵もあるのですが、外のドアを開け放しておいても危なくないし、むしろそういう過ごし方をスタッフがオススメするかのように、スタッフは用事があるときは庭から顔を出します。よく考えたら部屋には電話なかったしw。スタッフには子持ちの方もいるようで、滞在中この前庭に子供用のブランコとプールを作り始めました。ここはスタッフやその子供たちとコミュニケーションを楽しめる場でもあるかもしれないです。

部屋はコンパクトで、キングサイズのベッド、それに大きなクローゼットがひとつ、小さなテーブルとベッドサイドテーブル付きです。このあたりはまわりになにもないので、ネットがつながりにくかったのですが、ここのwifiがあって助かりました。

ウェルカムドリンクは飲んだことがない甘い味がするフルーツジュース。ちょっと発砲していて移動で疲れた体の血糖値を上げてくれます。手作りなのか、それぞれの瓶の量が違うのがなんともチャーミング。それにサン・ジャン・ド・リュズで有名なマダム・アダムのマカロン!素朴な味のするマカロンとこのジュースにほっとします。

寝室の面積に対してバスルームの面積には余裕があるのですが、ここはバスタブがありませんでした。替わりにシャワーは妙に充実していて、天井から直接じゃーっと流れるシャワーがあったり。置かれているソープやシャンプーはどれもとってもとっても良い香りがして、使っているだけでオーガニックなフランスっこになれましたよ(あんまりそういうのわからないんだけど)。

正面の庭(私たちの前庭じゃなく)からの眺めです。なだらかに続くフランスバスクの山並み、雲から差し込む光はヨーロッパの夏を感じます。こんな風景がほぼ独り占めです、だって誰もいないんだもん。

途中、ザッと夕立が降った後、この丘に虹がふりそそぎました。いや、もう宗教とかよくわかんないんですけど、天使が舞い降りてきそうでしたよ。それくらい神秘的で大騒ぎしちゃうほどなのに、私たち以外この庭に出てくる人はいませんでした。いや、自分の部屋のテラスから見ていたのかな。

次回はここの食事について書きますー。