屋久島 送陽邸での何もしない時間 9.5点


屋久島も4日目。今日のハイクは「白谷雲水峡」。「もののけ姫の森」とも言われるこの森は一体どんなところなんだろう。宮之浦という屋久島一の大きな町から車で森に入ること30分。そこには縄文杉以上に苔で覆われた森があると言う。途中、宮之浦の町を見下ろすステキな眺めに出会えたよ。何もないここにはバス停があってその名前は「森の展望台」。ここで降りる人はついついこの景色を見ちゃうために降りるんだろうな。次のバスなんかずっとなくても気にしないくらいの余裕がこのバス停から感じられる。
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「白谷雲水峡」入り口に到着。ここもヤクスギランド同様、300円の協力金を入り口で払い、地図をもらって入山。私はこのコースの一番奥の太鼓岩まで行ける5時間コースを選択。今日は途中でスタミナ切れしないように、カロリーメイトも買ってきたし、粉末のポカリスエットだって持ってきた!
途中、美しい屋久杉にも出会えるんだけれど、このコースの目玉はなんと言っても美しい苔。岩にびっしり張り付いて朝露に濡れた苔は輝いていて美しい。苔の合間から杉の芽が見える。この杉の芽がいつか大木になって、屋久杉と呼ばれるのかも知れない。
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この日は日差しもキラキラしていて、深い森の奥まで光が差し込んでくる。この屋久杉はくぐり杉と呼ばれるもの。ひんやりとした空気ですら伝わってくるでしょう?
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歩き始めて2時間、ここが「もののけ姫」の舞台にもなった「もののけ姫の森」。すべての岩、土、木々、植物の上に、様々な種類の苔がびっしりと埋め尽くされている。枝が折れて巨木に重なる音が響き渡り、どこからか水の流れる音がする。耳をすますと苔からしたたり落ちる水の音が聞こえてきそう。ここには「もののけ姫」で登場する「こだま」が見えるような気がしてくるんです。
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「もののけ姫の森」から1キロは歩いたかな、辻峠にリュックを置いて、なんなく屋久鹿は歩く勾配のきつい坂を15分、頂上には太鼓岩と言う大きな丸い岩があって、まわりの山々を見渡せる。きつい坂だったことなんてあっという間に忘れてしまうほどすがすがしい風と眺め。この爽快感が山登りの醍醐味なのかなぁ。
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本日の宿は、島の北西の永田浜にある「送陽邸」。ここは何もしないことに幸せを感じられるステキなステキな宿なんです。目の前の永田浜は日本一のウミガメの産卵ポイント。私が訪れた9月の前半は産卵が終わって、孵化の時期。2泊とも日の出と共に起きてウミガメの孵化を観に浜に出てみたけれど会うことはできなかったよ。宿のやさしいご主人は、朝早く6時にうろついている私にウミガメの探し方まで教えてくれたのになー。
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こちらの写真は、孵化を観に朝早く起きたときの永田浜。奥に見えるのが「送陽邸」。気がつけば部屋にテレビも電話もなく、海の音と、暮れていく夕日と、星の瞬きと、風の音を強く強く感じられる宿だった。そんなステキな時間を過ごせるための工夫がこの宿には至る所に施されていて、ハンモックでのお昼寝や縁台での夕食が極上の贅沢なんです。
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この日の夕飯は、夕焼けを眺めながら波の音と一緒に山海の幸のバーベキュー。しあわせー。
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これは二つあるお風呂の露天風呂のひとつの岩風呂。こんな朝風呂はとっても幸せ。
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屋久島に行く人の多くは2泊から3泊で、縄文杉に登って、島を軽く散策して終わってしまう人が多いのかも知れないけれど、人もまばらなこの永田浜でのんびりすごすのも屋久島のすばらしい時間の過ごし方。ここ「送陽邸」はそんな贅沢な時間を過ごしたい人たちの人気の宿なんです。必要以上の贅沢やレジャー気分はなく、自然に溶け込ませてもらっているというその感覚が極上なんです。この幸せ感は、南の島のリゾート地では味わえない満足感がありますよ。お気に入りの本を持ってどうぞ。
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送陽邸
上屋久町永田いなか浜
0997-45-2819


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